辻川慎一つくば便り
Home
心の一服をしながら。
バス運転士として本社に復帰してから、同僚たちとタバコ場で一服するのが楽しい時間になってしまいました。
やめてから、10年以上経つのですが。
乗務の間の待機時間でも一服すると、緊張が解けます。身体のためにはストレッチの方が良いとは思うのですが、なかなか魅力的な時間なんですね。
吸えないのが苦痛では無いので、渋滞などで運転しっぱなしの時間は集中していて平気なんですね。
それが終わると吸いたくなるのでございます。
走りっぱなしを覚悟しながらの昨日の運転でしたが、そんな時に15分程度発車までの待機時間ができたりします。
工場は禁煙ですので、外に出て夜空を見ながら一服しました。(もちろん吸い殻入れの缶を持っております。)
月に、金星でしょうか?
凛として美しかった。
でも肉眼で見える様には、どんなカメラでも見えないのかなと思います。
人間の目って凄いと思います。
長年ろくに考える事もなく働いてくれた目を、67才にもなって酷使しております。
昼間は紫外線カットの眼鏡をしておりますが、夜は眩しいヘッドライトに照らされたかと思えば、暗がりの道路や横断歩道に目を凝らす。なので、とても痛みます。
視神経をめちゃ使うので、脳も疲れるし目の筋肉も疲れるのですね。
痛むと言うのは筋肉の血流が悪いから。なのでタバコが良いはずは無いのですが、何なんでしょうね。
気持ちは、晴れたりするのです。
ともあれ、特に左折、右折の巻き込み事故が多いので横断歩道を横切る際には、身を乗り出して左右確認をする様にしております。
自動車学校で、最初に仕込まれるアレですね。フリだけでなく、真剣な行為としてやっている訳です。
何しろ大きいボディなので、人に接触したらアウト。後悔が効かないのでございます。
ですから、慌てたり、焦ったり、急いだりが禁物なんですね。
周りを良く見ながら、ドライバーの王道を行かなければならないのがバス運転士だと思っております。
自分自身の精神状態との闘いなんですね。どんな事があっても落ち着いて、冷静に、そしてスムーズな対処や運転が出来る事です。
だから、これで良いと言う事が無い。日々反省し、改良、改善を考えて実行している感じです。
夜8時過ぎ。乗務が終わって社員駐車場で一服。
ずいぶん落ちてしまったモミジバフウの紅葉が、街灯でライトアップ状態でした。
観光バスではありませんし、観光地にもなかなかいけませんが、さりげない美しさに癒されます。
これから、今週最後の乗務です。
金曜渋滞を覚悟しながら、動じる事も嘆く事も無く「王道」を行けたらなって思います。何しろ慌てるし、めんどくさがりやの私なので、自分を戒めないとダメなんですね。
みなさんもご無事で、良い週末になります様に。
未選択
2024/12/06 16:04
0
あんたが一番。
小学校のスクールバスでの下校生徒を待っておりました。
朝とは違い元気良く走って来て乗り込んだ男の子が「おいらが一番だ〜!」と言う。「やったね〜。」と私。
次に乗って来た上級生の女の子に「ね〜ね〜。俺が一番だよ。」と言う。すると女の子は「あんたなんか何よ!いつも黒くて冴えないのばかり着てるよ。私のを見なさいよ色んな色があって綺麗でしょう!」と言う。そんなやり取りをしていると、結局男の子の方が「じゃあ(一番じゃなくて)いいよ。」と言って終わりました。
それを聞きながら、一番の意味が違うんだけどな〜、良かったねって言ってあげればいいだけなのにな〜なんて、思っておりました。
しかし、何気に奥が深い。
偶然の一番が何よ。私は自分のお気に入りを自分で選んでいるんだよ。って女の子の理屈も通っているなと思ったりもしました。
(餌の虫が居なくなると生きられない「オオカマキリ」が、まだ頑張っておりました。この冬はやはり暖かいのですね。)
どうも男ってのは一番が好きですよね。昔の狩りで獲物を見つけて仕留める事が大事だった頃からのDNAかも知れませんね。
その能力で、異性や家族に尊敬されたのかも知れません。
ところが、労せずしての偶然の一番なんて事を偉そうに言っている男を信用して家族を持ったら大変な事になる訳です。
よって、なかなか手強いのではないか?
なんて事を「妄想」したりするのでございます。
大変失礼ながら、自民党の危機の中で一旦敗れたのに決戦投票で逆転勝利した石破首相を思い出してしまいました。
服の着方や食べ方がだらしない!とかなり叩かれております。
政治家は、政策勝負で国民にどう動いてもらうのが勝負では?と思う訳ですが、偶然の一番じゃないの?何よあんたなんかだらしないでしょう!って言う小学生の女の子の言葉が、かぶってしまうのです。
一家の大黒柱どころか、国のトップな訳です。そうすると、実は女性たちの厳しい見方なのかな?なんて思ったりします。
何でも一番でないと気が済まず、自慢ばかりする昭和男がまだたくさんおります。私も昭和男の端くれなので嫌いでは無いのですが、どうにも女性陣からの評判は良くないのであります。
自分ではもてているのも一番だと言う感じなんですが…。
もちろん一番が好きな女性もいると思いますが、愛しているのは一番だから。一番でなくなれば、嘆き罵り、自分の選択を後悔する人も多い様に思います。
狩猟生活の時代は、太古の昔なのに長い間に作られたDNAの方が追いつかなくなっているのかも知れません。
国鉄分割民営化の1987年頃に「あんたが一番、私がニ番♪」なんて言う歌も流行りました。
https://youtu.be/lTOaGdvovks?si=75AUTZOE9bw1G7Mx
しかし、どんな一番も、限定された世界でしか成立しない訳です。
他の人が賞賛して支持してくれる限りで意味があるだけなんですね。
人の心が動かなければ、何の力にもならないと言う訳です。
今の会社に来てからは、事故報告書の数は一番だな〜って思っていたら上がおりました。
それを気にしているのは、私だけ。周りの人に取っては、関係ない事なんですね。
周りの人たちをちゃんと気づかいながら、自分がやるべき事をしっかりやっているのか?そちらの方が今の現実として大切な様に思います。
未選択
2024/12/05 16:17
0
子供も可愛い。大人も可愛い。
小学校の送迎バスの日は、他のスクールバスの方々と出退勤の時間が重なります。
なので、いつもだと会えない同僚たちの顔が見えます。
色んな方が声をかけて下さいます。
その度に新たに知る事もたくさんあります。
とても盛りだくさんで、楽しくもあり、改めて考える事もあります。
私は、労働組合を通じてこの会社とは30年以上の関わりがあります。
一緒に労働組合を立ち上げた思い出深い人たちの多くが、この世を去ってしまいました。残っている人はわずかになりましたが、その時代が良かったと言ってくださると嬉しく感じます。
昨日は「この会社に入って26年になります。」と言う介助人さんから「辻川さんも若かったですね。だんだんと昔からいる人がいなくなるので寂しくなります。いて下さいね。」と言われました。
そんな風に思ってくれていたなんて、思いもしませんでした。
同じ時や時代を呼吸し、共有して来た仲間だと思ってくれていたのですね。
予想外の事を伝えられて、何だかジーンと来ました。
小学校の下校1便目と2便目の間に、1時間45分の待機・休憩時間がありましたので、歩いて板橋不動尊にお参りにも行きました。
「みんなが笑顔で無事に暮らせます様に。」と願掛けをしたのですが、元々は子供を産み、育てる事の大変さから婦人を守る犬の神様だった様です。
本殿の左右にあるワンちゃんがお迎えしてくれます。
人のいない秋の平日に、一人で手を合わせて来ました。
参拝してから、同僚が休んでいるバスにお邪魔してどんな仕事をされて来たのかを聞いたりできました。
自動車学校の教官をされていた先輩からは、茨城の教習所が時代と共にどう変わって来たかと言う興味深い話しや合否判定には姿勢や真剣味の方が大事だったなどのお話しが聞けました。
それぞれが、色んな人生を送られてバス会社に来ておられる。知らない世界の生々のお話しを聞けるのですから、得難い事だと思います。
長い待機時間も、そんな訳であっという間でした。
バスの運転席に座ると今度は、シルバー人材から派遣された添乗員さんに話しかけられます。
工場で働く人たちとは、ゆっくりお話しはできませんが、お顔(目)をみながらあいさつができます。
車庫に戻ると暗くなっておりますのでペンライトを使って運転日報を書いていると、目の前で調査作業をしている若い女性がおりました。
ライトで照らしたら驚いて笑います。
「辻川さん今日は違うバスなんですね?」と言うので「今日は小学生の送迎です。」と返しました。「いつもと違うと寂しく無いですか?」と聞くので「子供たちは可愛いですから。」と言いました。「あー大人より可愛いのですね。」と言う。ちょっと考えて「大人は大人で可愛いですよ。」と返しました。
大人だって、みんな子供でした。
よ〜く目を見ておりますと、可愛い目をされている人ばかりだと感じます。
考えて見ると、私も大人と言われる人たちの親の世代なんですね。
でも同じ世代の人たちも可愛いく思えてしまうのは、年齢だけの理由では無いかも知れません。
高齢者を何人の現役世代が支えているのか?なんて話題になりますが、本当の問題は子供たちを育てるために何人の現役世代が支えているのか?なんですよね。
子供たちがいなければ、社会の先は無いのです。
現役世代も高齢者も自分の事だけを考えていると、社会としては終わって行く。お金はあっても、必要なものを作る人がいなくなれば、何も買えません。
お金があれば安心だなんてのは、虚構でしか無い様に思います。
みんなで働き、支え合って来た。
それを忘れてはなりませんよね。
子供たちに、身を持って伝えるべき一番の事かと思います。
私たちは、誰しもが子供であったのですから。
未選択
2024/12/04 15:56
0
分かるのではなく感じる人の心。
今日は、週一回の小学校生の送迎バスの運転です。
乗せている人は変われども、どんな状況でも安全、安心、快適に徹するのが二種免許運転士だと思っております。
色んな人を見て来て、二種免許を持っているだけでは、運転士足り得ないと思う様になりました。
私が到底及ばない腕を持っている人は、それこそ五万とおります。
大型バスで狭い道をガンガン走れる人がいて、凄い!私には無理って感心していたら介助人さんが「ジェットコースターに乗ってるみたい。昭和バカ男が〜。」って後から聞いて考えさせられた事もありました。
いかに運転が上手かろうと、乗っている人が怖くて不愉快ならば、バス運転士としては失格なんだと学んだ瞬間でございました。
俺は出来る。俺は上手い。と言う中に乗せている人や相手が無い訳です。つまり自己満足でしかないと言う訳です。
(排気ブレーキスイッチを入れると、排気口の弁が閉じる様になっています。)
マイクロバスから、中型バスに復帰した時の実務研修の時に「辻川さんは、排気ブレーキを使わないですね。」と言われました。
マイクロバスにも付いているのですが、エンジンの排気量が小さいためかあまり効果が無く普通車同様にエンジンブレーキを使っておりました。
ところが、大きなバスになると排気ブレーキの効果と言うのは絶大なんですね。
他の人が運転するのを見て、排気ブレーキの使い方を「盗み」見させて頂き、自分でも試行錯誤しながらどのように使うのが効果的かを日々の乗務の中で確かめました。
そして、法定速度に近い速度から、短距離であってもスムーズに減速できる事が分かりました。エンジンブレーキだと回転数が上がるので、一定のGがいっぺんにかかるのですが、排気ブレーキにはそれが無いのです。
なぜなら、排気口(マフラー)を閉じる事でエンジンの回転数を落として行くからなんですね。
お陰様で、私の運転は状況に応じた技を使える事で、ノロノロ運転をしなくても済むようになりました。
必要に応じてゆっくりも走りますが、道が悪くなければ速く走っても快適さを失わない運転ができる様になりました。
その道のプロから言わせたら「何を今さら」なんでしょうが、遅咲き運転士の私には大きな発見でございます。
(これで良いと言う事はない。とブログに出しましたら、「バカボンのパパは『これでいいのだ!』って言ってましたね。」とのコメントを頂きました。)
人の心と言うのは「分かる」のではなく音の響きの様に感じていると言う人がおりました。
例えば、アナログラジオの様に、周波数がだんだん合ってくると鮮明に聞こえて来る。
合わせ様ともしないで、分かるなんて事はありませんよ。って、そんな感じかも知れません。
俺はやれている。俺は上手い。俺は分かっている。
でも周波数が合わなければ誰も分からないし、お互いに聞こえないのですよね。
心の周波数が合って響き合えた時に、分かり合えたって感じがする。
運転の醍醐味も、人と人との関係なので同じじゃないかな?
そんな事を思ったりします。
上手いか下手か、気持ち良いか不快か。感じるのは相手なんですね。
なのでやはり、これで良いのだとはならないのかなって思ったりします。
最後に「これでいいのだ!」って思えたらステキだと思いますが。
未選択
2024/12/03 12:33
0
つくばの野菜
昨日の日曜日。
1年間工場の送迎でお世話になった同僚の菜園に、心ばかりのお礼の手土産を持って妻と一緒に訪ねました。
残念ながら、11月で仕事を変わる事になってしまいましたが「野菜が出来たら採りにおいで。」と言って下さいましたので、お言葉に甘えさせて頂きました。
とても美味しく、立派な無農薬野菜を作られている人です。
除草剤はもちろん、殺虫剤も使わないので雑草も生え、虫もたくさんおりますが「負けじ」と頑張っている野菜たちの生命力が凄い!と感じます。
つやつやして大きな「二十日大根」(ラディッシュ)に大感激する妻。
「どうせ食べきれないから、どんどん持って行って!」と勧める同僚。
お言葉に甘えてめちゃくちゃたくさんの葉物を頂いて来ました。
それにしても、ラディッシュから、のらぼう菜、からし菜、かき菜、わさび菜、小松菜、葉大根、そして白菜とたくさんの種類の葉物を作られていました。
妻が「一つも無駄にはできない」と段ボールにして四箱分の野菜の下ごしらえをはじめました。
「何か虫がいる〜」と呼ぶので行くと、マルカメムシでした。「触ると臭いよ。」と言うと「段ボールごと外に置いて逃がして。」と言う。逃がしてわが家に繁殖されても困るよな〜って思いながらも、殺生をしたくない妻の頼みなので逃がしました。
ほんの一部ですが、早速からし菜のお浸しを作って頂きました。
「葉物にうるさい」と妻に言われますが、やはり絶品です。唸りながら頂きました。
スーパーの野菜と比較するのも申し訳無いのですが、別物です。野菜の味が濃く、歯応えもしっかりとしています。
採れたての無農薬野菜を頂けるなんて、最高の贅沢の様に思います。
白菜も虫食いだらけで「大きな青虫がいたよ。」と言います。
「虫食いだらけは嫌がられるけど、虫も食べない野菜じゃ危ないよね。」と同僚も言います。
昨年末にも頂きましたが、やはり味が濃く甘みがあり飽きない白菜です。
さて、頂いた葉物野菜の全てがアブラナ科でございました。
アブラナ科の野菜には、ビタミンCをはじめたくさんの栄養素があり、抗がん作用があるそうです。
そんなありがたい野菜を綺麗に見せるために、農薬を使えば発がん性の野菜になってしまう訳です。
何事も見かけにだまされてはいけませんね。
と言うか、私には同僚が丹精込めて世話をして作った野菜の方がはるかに美しく見えます。
この方は、庭木や花、そして猫に対する愛情も深い人です。
つまりやっぱり人によって違うところに行き着きます。
彼の人柄と労働の結晶を頂いているのですね。
「種を蒔いたら勝手に生えてくるよ。」と笑うのですが、そんなに簡単でない事は、作物作りも上手くない私なので分かります。
「また花が咲いたら見においで。」と言ってくれます。「花を見てると癒されるんだ。」と言います。
花の時期も長くはありませんが、生き物を大切に思い、育てる人の人としての豊かさを思います。
きっと親もそんな風に生きてきたから、それを受け継いでいるのですね。土の豊かさを維持するのは大変な事だと思います。
人も植物も土壌が大事なんですよね。
野菜が美味しいつくばの中で、ひときわ美味しい野菜のお話しでした。
未選択
2024/12/02 15:56
0
前のページ
Home
次のページ
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
カテゴリー
未選択(1443)
最新記事
褒める。
(07/26)
人当たりが良いですね。
(07/25)
尋常でない暑さ。
(07/24)
百日草
(07/23)
僕にはとても大切な君
(07/22)
RSS
RSS 0.91
RSS 1.0
RSS 2.0
リンク
管理画面
新しい記事を書く
P R
ページトップ