辻川慎一つくば便り

子供も可愛い。大人も可愛い。

小学校の送迎バスの日は、他のスクールバスの方々と出退勤の時間が重なります。

なので、いつもだと会えない同僚たちの顔が見えます。

色んな方が声をかけて下さいます。
その度に新たに知る事もたくさんあります。

とても盛りだくさんで、楽しくもあり、改めて考える事もあります。

私は、労働組合を通じてこの会社とは30年以上の関わりがあります。

一緒に労働組合を立ち上げた思い出深い人たちの多くが、この世を去ってしまいました。残っている人はわずかになりましたが、その時代が良かったと言ってくださると嬉しく感じます。

昨日は「この会社に入って26年になります。」と言う介助人さんから「辻川さんも若かったですね。だんだんと昔からいる人がいなくなるので寂しくなります。いて下さいね。」と言われました。

そんな風に思ってくれていたなんて、思いもしませんでした。

同じ時や時代を呼吸し、共有して来た仲間だと思ってくれていたのですね。

予想外の事を伝えられて、何だかジーンと来ました。


小学校の下校1便目と2便目の間に、1時間45分の待機・休憩時間がありましたので、歩いて板橋不動尊にお参りにも行きました。


「みんなが笑顔で無事に暮らせます様に。」と願掛けをしたのですが、元々は子供を産み、育てる事の大変さから婦人を守る犬の神様だった様です。


本殿の左右にあるワンちゃんがお迎えしてくれます。


人のいない秋の平日に、一人で手を合わせて来ました。

参拝してから、同僚が休んでいるバスにお邪魔してどんな仕事をされて来たのかを聞いたりできました。

自動車学校の教官をされていた先輩からは、茨城の教習所が時代と共にどう変わって来たかと言う興味深い話しや合否判定には姿勢や真剣味の方が大事だったなどのお話しが聞けました。

それぞれが、色んな人生を送られてバス会社に来ておられる。知らない世界の生々のお話しを聞けるのですから、得難い事だと思います。



長い待機時間も、そんな訳であっという間でした。


バスの運転席に座ると今度は、シルバー人材から派遣された添乗員さんに話しかけられます。

工場で働く人たちとは、ゆっくりお話しはできませんが、お顔(目)をみながらあいさつができます。

車庫に戻ると暗くなっておりますのでペンライトを使って運転日報を書いていると、目の前で調査作業をしている若い女性がおりました。

ライトで照らしたら驚いて笑います。
「辻川さん今日は違うバスなんですね?」と言うので「今日は小学生の送迎です。」と返しました。「いつもと違うと寂しく無いですか?」と聞くので「子供たちは可愛いですから。」と言いました。「あー大人より可愛いのですね。」と言う。ちょっと考えて「大人は大人で可愛いですよ。」と返しました。

大人だって、みんな子供でした。
よ〜く目を見ておりますと、可愛い目をされている人ばかりだと感じます。

考えて見ると、私も大人と言われる人たちの親の世代なんですね。

でも同じ世代の人たちも可愛いく思えてしまうのは、年齢だけの理由では無いかも知れません。

高齢者を何人の現役世代が支えているのか?なんて話題になりますが、本当の問題は子供たちを育てるために何人の現役世代が支えているのか?なんですよね。

子供たちがいなければ、社会の先は無いのです。

現役世代も高齢者も自分の事だけを考えていると、社会としては終わって行く。お金はあっても、必要なものを作る人がいなくなれば、何も買えません。

お金があれば安心だなんてのは、虚構でしか無い様に思います。

みんなで働き、支え合って来た。
それを忘れてはなりませんよね。

子供たちに、身を持って伝えるべき一番の事かと思います。

私たちは、誰しもが子供であったのですから。

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