辻川慎一つくば便り

もっと可愛くなんなさい!

とても不思議な事だと思いますが、10年ぶりに中学校の同級生に会いましたら、やはり10年ぶりになる私の弟が遠方から実家に来る事になっておりました。
ガンの手術をして激ヤセしていると聞いておりましたので、どんな顔をして会い、どんな言葉を掛ければ良いのかと思案しながら同窓会を早めに引けさせて頂いた次第です。
「すみませんが、用事があってお先に失礼します。」とみなさん言うと「近況報告してからだよ。」と言われました。
「亡くなった〇〇さんは、とても格好良かった印象があります。またお会いしたかったので残念です。私の方は63才で再婚して、つくばでバスの運転士をしています。私たちは、あと3年で70ですが、元気でまたお会いしたいです。」
そんなあいさつを致しました。
「バスの運転士か〜。やりがいあるよね〜?」なんて言って頂きました。

(冬の花のはずのデンドロビウム。妻が一昨年贈った花を両親が咲かせておりました。)
弟は、60過ぎてからの兄の離婚と再婚に怒っていて、ちょっと疎遠になっておりましたが、重い病気になった事を知ればやはり心配になります。

何せ、最初に一緒に育った人です。ケンカもしましたが、何かあるととても心配だったのです。

たぶんそれはお互いに同じなんだと思います。

いつしか、周りにチヤホヤされる様になって私が傲慢で生意気になり、そう言う気持ちを忘れていたから、弟も気持ちが離れていたのだと思います。

心配していたので、痩せてはいたものの顔色が良いのを見て一安心。さらに、変わらぬ明るい笑顔で私を迎えてくれた事が何より嬉しかった。

奥様のご両親の世話も、後始末もしたとの事で「自分の両親が90になるのに、ボケもせずに元気でいてくれる事が本当に有り難い。」と話しておりました。

両親には「兄貴がいてくれるから。」とも言っていたそうです。私の両親の方は「今の兄嫁が良く気遣ってくれるから」と話した様です。

「思い合う気持ちがあれば、時間がかかっても必ずわかり会える。お前たちは、私の子だからね。」と母が嬉しそうに話しておりました。


母は、弟にも好きな手土産を持たせ、私にも好物ばかりの手料理を作ってくれました。


弟には大きないかめしや病気に良いとスイカを持たせたのですが「好きなものが同じだったと知らなかったよ。」と言うと「何言ってるんだよ。小さな時から一緒にスルメをかじりながら育ったんじゃないか。」と言われ「確かにそうだねー。」と、嬉しくなる私もおりました。

過去を変える事はできない。変えられない過去を悔やんでも何にもならない訳です。過去を振り返るのは、今とこれからをより良く生きるためにしか意味を成さないのですよね。

JRの先輩からも「大事なのは今!」とのメッセージを頂きました。

妻にも「これから何をするかが大事でしょう!」と励まされます。

決まっていて、分かっている未来なんか無いのですから今をどう生きるかしか、現実には無いのですね。

「あなたが『鬼瓦権造』みたいな顔でなくなったから、だんだんと色んな人が近づいているんだよ。もっと可愛くなんなさい。」とは、やはり妻の言葉でございます。

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