辻川慎一つくば便り
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草いきれ
いやぁ~毎日、毎日暑いですね。
こうなって来ると、朝早い時間と夕暮れから夜に工場送迎の乗務と言うのは冬とは違い有り難く思えます。
暑さがピークの時間帯は休憩になりますので。
夕方第1便が終わったあとの夕照です。
暑さは大変ですが、自然豊かなこちらでは草の香りが漂って来ます。「草いきれ」と言うのですね。
アルピニストの野口健さんが、ヒマラヤに登ると生物がいないので臭いが無く無性に臭いに飢えると言われておりました。
夏は命の盛りでもあるのだな〜って、草いきれを感じます。
明日は、朝乗務後にみなさんで職場の草刈りや清掃作業があります。
私の担当カ所の状態を下見しましたら、ヤブガラシの葉をひたすら食べているイモムシがおりました。
ヤブガラシは、別名貧乏葛(ビンボウカズラ)と言われて強烈な繁殖力で、他の植物に絡みついて、ヤブも枯れてしまう。庭の手入れも出来ない貧乏な家も被われてしまう。そんな草です。
わが家にも生えて来ます。抜いても抜いても、地下茎が残って生えて来ます。
でも若芽、若葉ならば人も食べられるのですね。それをイモムシが食べておりました。
よく見ると宇宙的なデザインと色彩をしています。
成虫はと言いますと
こちらなんですね。スズメガでございます。
生きたステルス戦闘機という感じですが、無毒な蛾で触れても大丈夫なんですね。
農薬にも弱くて、ずいぶんと数は減っているみたいです。
サナギはというと
こちらでございます。
私が子どもの頃には、土の中に良くおりました。
尻尾の部分が動くので「西はどっちだ?」なんて遊んだ記憶があります。実はなじみの虫だったという訳です。
宇宙から生まれた地球とその自然の進化の果てにいるのは、私たちと同じなんだよと40億年と67才の私は思います。
懸命に食べて、鳥に見つかれば一瞬で食べられてしまうのです。満腹したのか葉陰にじっと隠れている姿が愛らしく思えたりします。
一生懸命生きても報われるとは限らない。無残な末路だってある。でも懸命に生きるしか無い。そんな事も教えてくれる感じが致しました。
懸命に生きて、死んで自然と宇宙に帰って行くのは同じなんですね。
暑い夏には、既に秋が潜んでいる。
良く見ると桜の葉が紅葉しておりました。
いつまでも夏ではありませんね。盛りは過ぎる。それが自然というヤツです。
天野忠さんという詩人の詩でございます。
何もなし得ないのですが、実は私たちは、生き物の香りや風景の中に永遠を感じながら生きている。風景や香りって生きている実感に取って大切なものなんですね。
ヘッセは、庭だけてなく、自分の住んだ家や周りの風景、そしてモノを宝物の様にとても良く記憶されておりました。
生きたという事は、風景や色や香りやモノと結びついて確かな記憶になるのですね。
「こだわり」とか言いますが、自然との関わりを失くしたものは確かな記憶にはならないのだな。なんて思います。
バスの運転も、景色とその中の人の記憶と共に確かなものとしてある。
そんな事を思います。
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2025/07/09 13:07
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