辻川慎一つくば便り

2010年代

いつもながら木曜日は、疲れがピークになる様です。5時間睡眠で、お昼寝が欠かせないのですが、自分で起きられないくらいでした。

なので、ブログを上げる時間がほとんど無くなってしまいました。

まあ、それも若くない交通運輸労働者の現実でございます。

時間が無い中でも、社会の出来事に関心が無い訳でもなく色んな疑問が湧いて来ます。

例えば、アメリカ大統領選挙でトランプにどうして圧倒的に強い支持があるのか?

色んな分析はあるのでしょうが、一番は「現状への不満。」日本ともレベルの違う格差社会の現状に対する怒りが、古い支配層(エスタブリッシュメント)に向いている事への反映だと言う見方がありました。

トランプ自身が不動産王であり、支配層じゃないの?と思う訳ですが、言葉上は破壊的に現状を批判し、扇動している。

しかも、現代的にスマホを使ったデジタル技術を駆使し抜いて他を圧倒しているとの事でもあります。

その先に、アメリカの労働者や一般庶民のより良い未来があるとも思えないのですが、ともあれ現状はどうなっているのかな?なんて思っていました。



そんな時に「土浦古書クラブ」で目にした本です。


日本でもアメリカでも「史上最高の株高」と言う事ですが、2000年代にアメリカでは住宅バブルがあり「サブプライムローン」(低所得層へのリスクの高い住宅ローン)が破綻し、2008年のリーマン・ブラザーズの破綻で崩壊した歴史がありました。

それは、アメリカの産業構造を変える大きな転換点にもなりました。

自動車、鉄鋼産業等第二次産業基軸から、ITを軸にした第三次産業(サービス産業)への劇的転換があったのですね。

今は、当たり前になってい「GAFAM」(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)がアメリカ産業の主軸になって行く過程だった訳です。

その過程で、製造業に携わってアメリカ産業を支えて来た労働者が、膨大に仕事を失いました。

そこにサブプライムローン破綻が襲いかかり、仕事だけでなく家も、そして家族も失った。

まるでそれは、1930年代の農民の様だと本の冒頭にブルース・スプリングスティーンが書いている本なんです。

ブルース・スプリングスティーン自身が、それをアルバムにしておりました。



https://youtu.be/B-c6GphpAeY?si=5nsBpnF6jkLBXeKk

「ジョードの幽霊」ジョードはスタインベックの「怒りの葡萄」の主人公の名前なんですね。

読み出したばかりですが、気が重くなる内容です。


ホームレスが殺されれば、日本では大きなニュースにはなりますが、アメリカではそのまま葬りさられる。

暴力を振るうのが、警察官自身であったりするのですから。殺されたり、暴行されるのは黒人だけでは無いのです。

ただただ懸命に働いて、あるいは戦争に動員されて捨てられて行く膨大な労働者階級。

アメリカの2010年代の労働者の現実が描かれています。

考えて見ますと、私とJRの仲間たちは2009年に全員が鉄道の現場復帰を果たしたのですが、2008年に起きた世界的な激震と産業シフト転換と別では無かったのだと改めて思います。

そこから9年間、仲間たちと一緒に猛然と現場から闘い抜いた訳です。

まあ、時間がございません。

国鉄分割民営化から、その時代時代の中で労働者階級の労働組合として誇り高く闘い抜いた事を、同じ時代のアメリカ労働者階級の現実を見据えながら感じ直しております。



労働者は一つだ!と言う韓国の労働者のスローガン通りだと思います。


この話は「続く」と言う事で、失礼します。

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