辻川慎一つくば便り

梨を求めて

今朝は寒かったですね。こちらの気温は8℃まで下がりました。「一体いつまでこの暑さが続くんだ!」って、少し前まで言ってましたので、余計に寒く感じました。

日曜日の昨日は、贈り物にはしましたが、自分たちでは梨を食べなかったので、バス会社で最初に配属された「筑西市ならまだあるかも知れない。」とドライブがてら行って見る事にしました。

旧関城町付近は、江戸時代からの梨の産地でたくさんの梨園があります。配属されていた頃は、大型バスを担当しながら昼休みになると良く散歩した思い出の地でもあります。

4か所ほど訪ねましたが、地元の梨は残念ながら終わっておりました。

お昼を過ぎたので近くで食べる事に。
妻がネットでどうかな?と選んだのが、国道50号から下館の駅前通りに入ってすぐにある「むさしや食堂」です。



かなり古い建物が残っている通りにあり、こちらも古い。

何と創業100年で、3代目がやっているお店なんですね。


古いお店ながら、店内はホコリ一つ無いくらいに綺麗にされていました。もちろん、厨房も。




私は、とんかつ定食。妻はミックスフライ定食にして見ました。


野菜の切り方、盛り付けの仕方一つ一つがちゃんとしているだけでなく楽しい。

こういう良いお店の特徴は、優しい味がする事。つまり身体が喜ぶんですね。

揚げ物の素材も揚げ方もバッチリでした。

まるまるとしたエビフライ、アジフライ、イカフライ、そしてクリームコロッケ、とんかつが並ぶミックスフライ。

食べきれないと言う妻が分けてくれるので、私も頂きましたがタルタルソースを含めて手抜きがありません。



「当たり〜」と二人で喜びました。


お店にも次々とお客さんが入って来ます。地元に愛されて来たお店なんですね。ラーメンも美味しそうでした。

おあいそをしながら奥さまに「美味しかったです。ネットを見て来ました。」とお礼を伝えると「あのお相撲さんのいるあたりですね。遠くからわざわざありがとうございます。」ととても良い笑顔で返してくれました。

そして、良い店の定番言葉「お気をつけてお帰り下さい。」で送られました。

あ〜やっぱり料理には人柄が出る。

美術でも、音楽でも、凄いと言われる人たちと私たちの違いは「あんなに一つの事をやり続ける事ができない。」ところにあると言われます。

とすると3代、100年やり続けて、支持されずにこのお店も無かったと考えるとやはり凄いと思うのです。

きっと適当に儲ければ良いと言う姿勢だったら、とっくに消えていたろうな?って思います。

受け継いで来たのは、技術や調理法ばかりでなく、何より「お客様に喜んでもらえる様に、手抜きはしない。」と言う心掛けである様に思いました。


100年前(大正時代)のお店と通りの写真も飾られておりました。


片道約40キロ、車で1時間かかりますが「また来ます!」と妻が奥さまに約束しておりました。


良い料理と人に会い、とても得をした気持ちがしながら梨探し。


下妻道の駅でようやく地元産の梨を見つけました。

「王秋」と言う名。初めて頂きましたが、酸味と甘みが程よく、とてもさっぱりとした上品な味がします。

ガソリン代を除きますと食事代と梨代で3000円でお釣りが来ます。

でも大変贅沢な日曜日を過ごした感じでした。

さて、今日からまた長い一週間ですが、少しでも人に喜んでもらえる様に手抜きをしないで、自分自身が納得できる仕事をしたいなって思います。

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