辻川慎一つくば便り

南茨城の青い空

いやぁ~、国鉄時代には高齢者交番と言う運転士の作業ダイヤがありましたが、思えば50代後半だった様に思います。

60代後半なんて言うとヨボヨボが、この世にはいない年であった様に思います。

そう考えますと67才で現役バス運転士と言うのもなかなか凄いと思うのですが、70代の先輩がおりますので、高齢化社会の到来と言う激しい変化と共に何より健康状態が変わったから成り立っているのだなとしみじみ思います。


とは言え、人の命と人生を乗せて走るバス運転士を続けるためにはいくつものハードルがございます。


昨日「プレゼントです。」と渡されたのはSAS「睡眠時無呼吸症候群」の検査キットでございました。

何年か前にやった時には、C判定。D判定だと、自腹で泊まりの精密検査を受けて酸素吸入器見たいなのを使わなければならなくなります。JRの運転士だと会社持ちとの事と聞きましたので、大企業の労働者が恵まれているのは賃金だけではありませんね。

と言う訳で、痛い出費と有給休暇を使い手間が掛からない事を祈りながらやった次第でございます。

ともあれ年齢も考慮して頂いているのか、無理のかかるルートを微妙に避けて頂いている事も有り難く感じております。

何しろ、それでも木曜日になると疲労してしまい昨日は、乗務後に確認したはずなのに「氏名札」を外すのを忘れたり、挙句には自分の携帯をバスに置いて来たりと散々でございました。「無事に終わった〜」と緊張を解くと、忘れてしまう事があります。


有り難い事に、今週最後は小学校の送迎バスでございます。


狭い道ではありますが、緑豊かな森林を子どもたちを乗せて走れるのは、とても気持ちが良くて仕事ながら癒される時間でもございます。

今日も緑鮮やかな森林の中を通る道の、前方の青い空と雲の美しさに感動しながら走っておりました。

南茨城の青い空ですね。
私が中学生の頃流行っていた洋楽に「カリフォルニアの青い空」なんて言う歌がありました。有名人への成功を目指して、雨が降らず青い空が広がると言う南カリフォルニアに出て来たけれど、仕事も見つからず惨めな暮らしをしている青年が「どうして土砂降りの日があるって教えてくれなかったの?故郷に帰ったら、俺は仕事を選んでいるところだって伝えてくれよ。」と言う、そんな歌詞でございました。

今でも、故郷の家族との縁を切り、「放浪」生活している若者たちもたくさんいると聞きます。

故郷の家も住む人が無く、だんだんと廃墟になって来ております。

人に取って故郷って何だろうとも思います。

きっとそれは、記憶の中の風景とそこにいる人として記憶される。だから風景の無い記憶と言うのは、確かなものとならないのではないか?

そんな事を思います。
確かな仕事の記憶と言うのも、風景や人の姿の記憶としてあるのではないか?

いつの間にやら、歌も止めどない感情を歌う様になり、風景が思い浮かぶ歌が無くなってしまったと言われます。

風光明媚な観光地の景色は喜ぶのだけれど、働いたり、生活する中での景色は記憶しない。そんなのつまらないと思わされてないかな?



青い空もあれば土砂降りもある。その中で、悪戦苦闘しながら大人だって生きている。間違いだってある。それを見ながら、子どもたちも土砂降りに負けない様に育って行く。


綺麗に描こうとすると、大事な景色が隠されてしまう。努力の中に、本当の美しさはあるから。

と言う訳で、ぬか漬け第5弾はとても色鮮やかに漬かりました!我が友が育てた長ナスも漬けて見ましたが、私が育てた普通のナスよりも上品な味がしました。なので「ナス味噌炒め」にもして見ました。

では、風景と人の記憶を重ねながら今週最後の乗務に行って参ります。

https://youtu.be/Lk1dc4xHa14?si=VETLoPBMRMCdU58n

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