辻川慎一つくば便り

あきらめているのは?

昨晩20時過ぎに帰庫し、車内清掃を終え点呼をして帰ろうとすると、別のバスに複数の同僚がいるのであいさつをしないと失礼かと考えて行って見ました。

そうしたら、会社で一番若い人が会社を辞めて別会社に行くとの事でした。

新規入社のドライバーも次々と入って来るのですが、辞める人も次々とって感じです。

新人が入って来ても法的な研修乗務が義務付けらていますし、さらにルート(道)を覚えるのに時間がかかりますのでそのまま戦力になる訳ではありません。

まして大型2種を助成して取らせる人は、素人から育てる事になりますので指導するドライバーが必要になります。

指導するドライバーも乗務しながらですので、忙しい時は大変なんですね。

そうしてようやく戦力になる訳ですから、戦力になっている人、特に若い人が辞めて行くのは大きな損失であると思うのですが…。

他にも辞めたいと漏らすドライバーさんもおります。



では、他の会社がそれほど良いかと言うと似たりよったりで「この会社はマシな方だ。」とも言うのです。


どうもお話しを聞いていますと、茨城県内全体が良く無い。魅力が無いと言う事らしい。

会社の経営陣も確かに比較対象は、県内企業なので「同業他社よりはマシ」が判断基準になります。

賃金の問題だけでなく、「働きやすさ」の基準も県内同業他社になる訳です。

つまり比較の対象が狭い訳です。

そこで働く人たちが、旨みを感じるかと言えば…面白くも何ともない。って事になるよなって思います。

労働者同士も狭い中で、お互いに比較し合うのですから楽しいはずがありません。

何だか話を聞いていて、私の方も気持ちが沈んでしまいました。


(小貝川ふれあい公園のコスモスは、これから満開になります。)

会社の経営責任者の人たちも精一杯頑張っているのですが、どうしても上からの改革になりますので、現場で懸命に働いている人の方に不満が溜まって行く感じです。

適度に上手くやれる人は残り、上手くやれない人は去って行く。

そんな感じでしょうか?

どこの職場でも同じかも知れません。と言うか、この国の現状そのものではないのか?なんて思ったりします。

でもそこに未来があるのかな〜って思ってしまいます。

現状は変わらないから、とにかく別のところでやってみようか?

政治でも、職場でも、下からの回路。つまり、自分たちで現場から変えて行こうと言う回路が失われてしまった様に思います。

複雑化して、孤立化して、それぞれがそれぞれを生きる。しかし、つながりは求めている。そしてそんなもんさとあきらめる。

さて、どうしたものでしょうか?
そんなもんさと思ってあきらめているのは、誰より自分自身かも知れないのですから。

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