辻川慎一つくば便り

我もまた、レジでもたつく高齢者かな

昨晩は、酷い雨で大変なラッシュの中をバスで走りました。

地方都市のためなのかはわかりませんが、つくば市の道路は水はけが良くありません。センターラインも路肩のラインも見えなくなり、さらに対向車などのライトの乱反射。自分がラインの中にいるのかが全く分からなくなります。

人間の不安と言うのは、人との関係で自分の立ち位置や立場が分からなくなる事から生まれると言われますが、立ち位置どころか人を乗せて走っているのですから「どうにもならない」なんて言ってられない。

必死で目をこらすので、目まで痛んで来る。周りの車のドライバーさんたちは、渋滞の中で車線を変えながら少しでも早く行こうとする。交差点には突っ込んで来る。

こちらは大きいので、見えない交差点を曲がるのが歩行者も見えづらい。それに加えて突っ込んで来る車にも注意する。

私にはやっぱり無理なのかな?と弱気にもなります。

居直って考えたのが、法定速度を気にせずゆっくり走る事。

法定速度で走っていても嫌がられて、プレッシャーをかけられるのですが、法定速度以下と言うのは、私も「勘弁してくれよ〜」と言う気持ちになります。



しかし、低速ならばかろうじてラインが見えます。万が一にも大事にはならない。


追い越す車を優先させ、車線に入る車にはどうぞと譲る。

ノロノロ、モタモタ。

まるでスーパーのレジでお金を数えて迷惑がられる高齢者と、俺も同じかな〜なんて思ってしまいます。

目は痛み、身体は緊張でフラフラ。
何とか乗務を終えて帰庫、書類書き、清掃が終わり終了点呼。

そしたら、しっかりバス鍵を忘れて来ておりました。

確認したつもりで抜けている。
気持ちが波打って、落ち着きを失っている。あ〜、弱いな。まだまだダメだなと落ち込む。

考えて見るとマイクロバスでは、こんな雨も体験して来たのですが、中型バスで雨のラッシュアワーを走るのは初めてでした。

同じ様な感覚で思っていたのが間違いなんですね。


明るければ、何ともない事なんですが、見えにくい、見えないって辛い事ですね。


夜帰宅する時に、雨の交差点で事故があり救急車が来ておりました。

それを見ながら「無事で良かった」としみじみ思いました。

今朝出勤して昨晩同時刻に大型バスを走らせていた50代の運転士さんに「ラインが見えずに大変じゃ無かったですか?」と尋ねました。「大変ですよ。フロントガラスの油膜に光が乱反射して見えにくいの何の。神経使いましたよ。」との事。

「あ~、年のせいかと思ってましたが、同じだったのですね。」とちょっと安心するも、それでも遅れるので低速では走らないと聞いて「やっぱり凄いな」と思った次第です。

今朝も雨の中、信号機のない三叉路で3台の車が正面衝突しておりました。「一体どうしたらこんなぶつかり方をするんだろう?」とナゾでした。

3台同時に交差点に突っ込んだ感じでした。

チキンレースじゃあるまいに、止まったら負けなんでしょうか?

チキンレース(ラン)で思い出すのは、ジェームス・ディーンの「理由なき反抗」です。


格好良かったですが、あっという間に死んでしまいました。


そして矢沢永吉さんの「サブウェイ特急」の歌詞まで浮かんで来ました。

https://youtu.be/Jt9shu2Iiyw?si=bq6cwYphvzJjDjtA

矢沢永吉さんも格好良いですが、まだまだ頑張っていますね。


ともあれ気分転換、気持ちの切り替えも大事ですね。

何とか雨が止み、またラッシュアワーの乗務です。

格好良いフリなんかしている間もない、自分自身の精神修行の日々でもあります。

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