辻川慎一つくば便り

悪い奴は成敗されるのかな〜?

私の「本業」である企業従業員の送迎バスは、スクールバスよりも約1時間ほど早く帰庫します。その間に清掃を済ませて、スクールバスが戻った時に洗車場所や給油機をなるべく空けておきたいと思うのでかなり忙しい1時間です。

自分で納得できるくらい綺麗にするためには、1時間では足りません。他に故障等の対応などの臨時作業があったりすると、ざっとしかできなくなります。

今朝は、幸い臨時作業がなかったのですが、約1時間の清掃作業をやっておりました。

そうしましたら、新しく入られた日本語学校の先生(バスだけでなく外国人留学生のための日本語学校も運営している会社です。)が「いつもピカピカにするんですね!素晴らしいです。」と声を掛けてくれました。

どうも私の方は、他のバスの帰庫の時間に追われて「今日はこの辺にしておくか。しかし、まだまだだな〜。」なんて感じてますので「いや〜。そうですか。」と返しましたら「余計な事を言ってすみません。」と言うので「そんな事はありませんよ。ありがとうございます。」と素直に返させて頂きました。

小学校のスクールバスの際にも「運転士さんたちの会社のバスはいつもピカピカですね!」と言われた事がありましたので私だけでは無いのです。

もちろん手を抜く人もおります。
でもそれはそれ。私は自分が良いと感じるバス運転士の「先輩」たちに学びたいと思っております。

聞けば、手を抜く人にも「めんどくさい」とか「意味が無い」とかそれなりの正当化や理由はある訳です。それが、通用するかどうかは別にしてですが。


(昨晩は、仕事を終えたベトナム人「実習生」の女性から「ゼリーです。食べて下さい。」とまた頂いてしまいました。別の人です。ちょっとした感謝の印なんですね。昔は、日本人にも良くあった事だと思います。)


JRの後輩から、フジサンケイグループのオーナー日枝氏の事を問題にして欲しいとの依頼がありました。「悪」の大元と言う事かと思います。

来年は40年になりますが、国鉄分割民営化の時にも「悪」の大元みたいな人がいたのを思い出します。

ところで、自分が生き延びるために人のものを奪う事さえ厭わない人の方が生き残って来た現実があると言う事を、見ないで綺麗事を言って「正義」としている事をはっきり見るべきではないかと思います。

例えば、交通事故の年間死者数で最近のデータは、2600人。頭打ち傾向もある様ですが、シートベルト着用の義務化や車の安全性の進化、救命を図る人々の努力の結果で減って来たのは事実なんですね。

これに対して自殺者は、22000人です。ケタ違いの人たちが、自ら命を絶って来ました。

心優しく、自分を肯定できない人たちから死んで行くと言う事実の一端がここにある様に思います。

戦争の時怖かったのは、自国の大人たちだった。生きるために子どもたちから平然と食べものを奪った人もいる。

土台資本主義そのものが、他国の人々の富を奪う事からその繁栄が始まったと言う厳然とした歴史があります。

こういう事実を見ないで、悪は成敗される!と言う「ショー」を見て満足していても、ショーがないんじゃないかと思ってしまいます。

自分たちの利益を優先して、グループを作り生き延びて来たのはどこでもある事なんですから。JRの中でもそれをしっかりと見て来ました。それは、大企業ばかりでなく政府や行政機関にもある事です。

どの人に、どのグループに付くかで出世も収入も、余生も全然変わると言うのが現実なんですね。

そんな流れに乗れない人、ついて行けない人、疑問を感じる人から弾かれ、倒れて行く。

そこは、ちゃんと見ないと踊らされるだけだと思うのです。


(後輩からのプレゼントのボールペン。使わせて頂いております。)


JRの労働組合とその幹部たちの盛衰。政治党派の盛衰を、その渦中にいて見続けて来れた者として思う事は、生き延びるための一時の成功と栄華が果たして幸せな事なのか?と言う事です。

そう言う人たちより、心が折れて命を絶って行った人たちの方に私の心は残っています。

一時の虚構の栄華を誇り、守る事に汲々としながら生きるより、お互いに思いやり、支え合えた方が幸せを感じるのも人間なんだと思うのです。

私が、苦楽を共にしたJR時代からの仲間たちがいて特別に楽しいと思うのも現実なんです。

つまり、心から信頼し合える関係と言うのは、現実には稀である。ほとんど無い。だから有り難いと言う事なのだと思います。

人には、誰しもに悪と仏がいる。地獄・極楽と言うのは、あの世の事ではなくこの世の中にある。

地獄に生きるか、極楽に生きるかを自分に問いながら生きている。

それは、大昔から変わらない日本人の問いであり、答えであった様に思います。

なので、立場は違いますが日枝氏や中居氏の事は、他人事では無い。そんな風に思います。

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