失墜からの回生
従業員用の私のバスにはテレビがついております。
運転中に見る事は出来ませんが、音声は聞こえます。
昨晩NHKで、1月2日の日航機と海上保安庁機の衝突、炎上、爆発事故が大惨事にならずに378人の乗客が無傷であった奇跡がどの様に起きたかと言うテーマの番組をやっておりました。
考えて見ますと、あれだけの事故で海上保安庁の人が亡くなっているのに日航機の方は全員助かったのって凄い事です。
世界的にも驚かれている。

運転中で、音声しか聞こえ無いのですが客室乗務員の動き、それと一体の機長の冷静で果断な判断と行動があっての事だと改めて分かりました。
乗客が死の危険の中でパニックになった時に、死者数が増える。なので冷静に指示する客室乗務員。炎上する機体の状況を見て開ける非常口の判断をする機長。
乗客もその指示を受けて、なるべく冷静に行動した。それがあっての全員無事だった。
その間5分と言うのですから凄いとしか言いようがありません。全くもたついていない。
最後に機長が全員降機をしっかり機内確認して後に、自らも降機したとの事でした。
冷静で格好良い。「うーんクールだ!」思い浮かんだ言葉です。
非常時にこれ程見事なチームワークと責任ある対応ができるとは…。
私自身の運輸労働者としての構えや姿勢を正される思いがしました。

日本航空JALは、かつてはナショナルフラッグとして、圧倒的な航空会社としてありました。
それが、労働組合を交えた内紛の中、1985年8月のJAL123便の墜落事故(御巣鷹山事故)で500名以上の死者を出し失墜する事になりました。
その痛ましい事故を見据えながら、社内を変えて来た結果なのかなと思います。
安全と非常事態発生への徹底した対応を絶対の土台にしてきたから、実際に対応できた。
そうして、世界を驚かせた。
私は、15年前に御巣鷹山事故を生んだ状況を描いた「沈まぬ太陽」を一人で見ておりました。
労働組合敵視で、アフリカに委員長を飛ばす。徹底して排除する。
国鉄からJR東日本でしたので、飛ばされたのはアフリカではありませんが、私も同じでした。なので自分を重ねながら観た訳です。
凄惨な事故から約30年かかり、失墜からの回生を示したのが、今回の奇跡の様な事態では無かったのか?
そんな風に感じています。
失敗を、個人はもとより組織集団として刻み込み、見据え、対策し続ける。
結局最後は人間なんですね。
松本人志さんによる性被害告発のニュースもあります。お笑い界の圧倒的存在で対等な人がおらず、みんなに持ち上げられていたと言います。
増長と傲慢から失墜する本質は、安倍派も同じ。日本の戦争の時から変わらない様に思います。人間は、増長してはダメで謙虚であれと言う事だと思います。
失敗を刻み、見据え続け、改めて行く中に回生があるのですから。
そこにクールな姿が生まれるのですね。
先ずはともあれ、失敗を繰り返すのは格好悪い。
非常事態はどこで起きるか分からない。だからこそ、日頃から構えないと行けないと自分自身に置き換えている次第です。
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