辻川慎一つくば便り

夕暮れとグレーゾーン

夕暮れが早くなって来ました。
空気中の水蒸気が少なくなり、陽の角度も斜めるので眩しく眼が痛みます。

なので、夕暮れはほっとします。
しかし、運転をしているとこの時間帯が一番危ないのですね。



白でもなく黒でも無いので、グレーゾーンな時間帯と言えるかも知れません。


私が生きて来たかつての時代には、白黒はっきりしないグレーゾーンがたくさんあった様に思います。

それがだんだん無くなって、白黒をはっきりさせないと渡れない時代になって来た様に思います。

何か問題が起こる度に、新しい規制や法律、ガイドラインが作られる訳ですから窮屈になるのは当たり前の事ですよね。

がんじがらめって感じです。

でも、実際には白黒つけられない事や場面がたくさんあります。

土台人の全てを規制するなんて事は無理なのだと思いますし、そんなところから新しい価値なんて生まれて来ないのだと思います。

カルロスゴーンの腐敗を叩いて追い出して「綺麗」になった日産自動車は「売れる車が無くなった」状態になり、従業員を解雇すると発表しました。

ゴーンさんは、自分も大変な蓄財をした訳ですが、現場に出向き、現場の声や積極性を引き出すのも上手かったと言われます。

白黒から言えば真っ黒なんでしょうが、日産を立て直したのも事実でしたね。社員を解雇するしかない経営者と比べて一体どちらが良い経営者なのでしょうか?

まあ、どっちもダメと言う事でしょうけど、白黒では分けられない現実がここにもある様に思います。



(つくば市内の「地質標本館」のイチョウ並木です。無料見学スポットです。)

現実には白黒つけられない事やハンドルの様に「遊び」がないと上手く操縦できないものもあります。エンジンだってピストンとシリンダーの間に隙間があるから動くのですよね。本当に隙間が無かったら動かない訳です。もちろん隙間が大きすぎてもちゃんと動かない。

絶妙の間隔があるから気持ち良く動く訳です。

私の担当バス。三菱ふそう製の古〜いバスですが、とても気持ちの良いエンジン音がします。絶妙なんでしょうね。

法もガイドラインも知っていないと通用しない場面がありますが、それを当てはめるだけでは現実には通用しない。

グレーゾーンがあるから人の絶妙もある。

結局は、人の問題になるのだと思います。

お勉強が出来て、頭から入る人の方が実際の現場や運転に通用しない事をJRでも、今の会社でも見て来ました。

頭で割り切れるほど現実は甘くないし、複雑なのですね。

自分自身だって割り切れないのに、他の人の事なんか分かるはずがありません。

やはり絶妙な間隔を取れるかどうか。それから潤滑油は欠かせませんね。

あいさつであったり、笑顔であったり、法律やガイドラインに出て来ない部分の大事さをちゃんと伝える事が大事なのかなと思います。

こんな歌もありました。
ブルーハーツの「夕暮れ」です。

https://youtu.be/xnQYtogdxyg?si=QB4ihY4Mq8UnjgN5

はっきりさせなくてもいい
あやふやなまんまでいい
僕たちは何となく幸せになるんだ♫

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