辻川慎一つくば便り

冷たいからこそ温かさが沁みた夜

昨日は、JR時代に一緒にバンドもやった事がある仲間からの有り難いお誘いで、ロックライブコンサートに行って来ました。


日比谷野外音楽堂でございます。


労働組合の集会では良く行ったところなんですが、音楽を聞きに行ったのは初めての事です。

「色んなところに行ったけど楽しむために行った事が無かったね。無駄な時間と労力を使ってしまった感じがするよ。」と話しかけると「それも人生。無駄な事なんて無いですよ。」と仲間が言います。色んな好きが半端無くある仲間で、どんな事でも楽しめてしまう凄い仲間でございます。

コンサートは、昔はまっていたレッド・ツェッペリンとピンク・フロイドと言うブリティッシュロックバンドのコピーバンドなんですが、めちゃハイテクのプロバンドでした。

オリジナルを聴き込んで来ましたので、凄いコピーなんだけど違うんですね。なので、別物として受け入れるのが、自分の中ではちょっと大変でした。

そう切り替えて、目をつぶりながら音の洪水に浸り、リズムに乗っているとハードロックなのに心が静んで来るのが不思議です。魂を揺さぶられる様に熱く聞いた若い時分と、全然違う今の自分を感じながら浸って来ました。


ところが、開始の頃の弱雨が強雨になり、さらに雪に変わりました。


仲間がレインコートを用意してくれて、私もしっかり使い捨てカイロを背中、足に貼って防寒してはあったのですが3時間はさすがに長い。スニーカーに水が染み込み、レインコートの合わせ目からも染み込む、手は無防備でめちゃくちゃ寒くなりました。

凄い寒さと冷たさを辛抱しながらの過酷な野外コンサート。

演奏している方も辛いだろうに、凄い演奏を続けているを見て。 プロだなと感じました。

ラストの挨拶で、今日は指が冷たくて辛かった〜。その分忘れられないコンサートになります。と言うのでやっぱり、そうだったんだと思った次第です。

仲間が出してくれたとは言え、お金を出してもらって演奏する。手を抜いたら失礼だと言うプロ。例え寒かろうと、その演奏をしっかり受け止めて楽しむと言うのが観客の応え。

そんな関係であるって、何だかどんな仕事にも共通しているなって感じました。



我慢の限界くらいに冷えたので、有楽町駅近くの居酒屋で身体の内と外から暖を取る事にしました。


私の現状を知る仲間のおごりでございました。

私を思いながら、恐らくは考え抜いて来た事を淡々と話してくれました。

辻川さんの事だから、息子さんを亡くされてからどんなに苦しんで来たのかはみんな分かっていますよ。

みんなが苦しい時に、辻川さんがみんなの気持ちを分かってくれたからついて来たのですからね。

辻川さんに何があろうと、その信頼は変わらないし誰にも消せないんです。

辻川さんが、精いっぱいやったのも知っています。精いっぱいやってもダメな事もある。息子さんの事は残念だけど、そう言う人もたくさんいます。辻川さんだけが特別な訳ではありませんよ。

みんな何がしか、頑張っても出来なかった事があるのです。それは仕方ない事なんだと思います。

でも、そうやって一緒に生きて来た事は、私たちの中では消えないし、揺るがない。それを辻川さんが中心にいたから作って来れたのです。

もう後悔はやめて、自分のために楽しめる生き方をしませんか?十分頑張ったのですから。

そんな、お話しをしてくれました。
話しだけでなく、普通列車のグリーン席を用意してくれたり全てに彼の思いやりがこもっている事を感じながら、甘えさせて頂きました。

最後は、手を振り合ってお別れして、身も心もすっかり温まった私がおりました。

とても冷たく辛い時には、人の温かさが身に沁みます。息子を一人逝かせた父親だから、孤独な老後は当たり前だなんて思っていた私の間違いですね。

そんな程度の事をやって来た訳では無かったと、振り返る事ができました。

忘れられないコンサートになりました。

明日からまた仕事です。
仲間たちも、苦労しながら明るく強く生きている。それを胸に刻みながら、頑張ります。

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