辻川慎一つくば便り

信頼を立て直す。

「アメリカン・ドリーム」なんて言葉は、今もあるのでしょうか?
昭和の「成長」や「成功」物語も資本主義に終わりが無いかの様な「勢い」を背景にして成り立っていた様に思います。

「辻川さんだって陽の当たる道を歩んで来たじゃないですか。」とJR時代からの仲間に言われた事がありました。

ただの権威と言うだけでなく、自分自身も傷だらけになりながら仲間たちと一緒に仕事をしていました。

私への仲間たちの信頼の土台は、職場で共に働き、共に喜び、共に悲しんだ事にあったと思います。

「辻川。現場では労働者をごまかせないんだよ。」と言うわが師中野洋の教えでございました。

現場に身をおかず、「権威」となって人を動かせるかの様なあり方は虚偽でしかない。虚偽は、崩壊する。


(種を残すために、どれほど頑張るのでしょうか。こちらも実りの季節です。)

「サクセスストーリー」が無惨に終わったところから、私自身の新しいストーリーが始まったのですね。

「権威」の中にいた自分が通用せず、散々失敗して深く落ち込む。

そこからまた自分を立て直して、また失敗する。

現在の会社で働き出してからの4年間は、実は大変な葛藤の4年間でありました。


(夏の花ムクゲも精一杯美しく咲いております。)

私の存在を「迷惑だ!」と言った会社幹部もいると聞きました。ある意味では、どん底からの再出発でした。

ぶつかりながら、支えてくれた人が脇にいてくれたからできた事だと思います。

「雑用」を命じられても、なるべく丁寧に手を抜く事無くやり続けて来ました。

雑用の山。気が遠くなる作業もあります。しかし、嫌な顔はせずに、笑顔で受けてやって来ました。

でも、家庭でも、社会でも、会社でも雑用無しに維持されてはいないのです。

見ていない様で、人は見ている。

有り難い事に「雑用」係は、ボケるヒマが無いくらいにあれこれを、あちこちでやりますので「顔が効く」様にもなります。

昨日は仕事にあぶれたかな?と思いましたら、想定外に新入社員研修の手伝いを指示され「会社組織の概要」を説明し、現場を案内する事になりました。

私の方は「パート労働者」なのでございますが「顔が効く」訳なんですね。

案内や紹介と言うのも、実は大変な仕事です。双方に失礼が無い様に、丁寧な配慮が必要な訳です。

私が人への配慮ができなければ「辻川は、失礼な奴だ!」って事になり、ぶち壊しになる。簡単な様で簡単では無いのです。

で、無事にやり遂げると私への見方が変わるのを感じます。

不思議ですね。笑顔で迎えてくれる人が増えて来る。

研修の場にも同席して「事故例」での安全講習。失敗の経験の多さから講師の幹部のサポートもバッチリだった様でした。


来週からは、介助人さんの仕事も命じられております。

以前と違うのは、介助人さんの「2人乗務」ではなく「1人乗務」が前提なので、責任の重さが違う訳です。

「任される」って、当たり前みたいですが、信頼無しには無い事なんですよね。崩れた信頼を立て直してこれたのかなと、背筋を立て直す私がおります。

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