辻川慎一つくば便り

余計な事は考えるな。

「辻川さん。余計な事は考えるな。」とは、私と同じ年のベテランバス運転士が言ってくれた言葉でした。

余計な事は考えずに、やるべき事に集中すれば良いんだよ。幾多の試練や困難を越えながら、ワクワクする趣味を持っていてとことん楽しむ人です。「辻川さん。俺たちが動ける時間は少なくなっているんだ。楽しい事をやれよ。」とも言ってくれます。

全く別の世界の困難や試練を超えて来たはずですが、自分自身がワクワクして、心からときめく様な趣味なんて言うのが無い事にはたと気がつきます。

そう思うとワクワクする事や心ときめく事が好きな人と一緒にいても、相手は楽しく無かったろうな。なんて思ったりします。

まあ、考えて見ますと人生そのものがハラハラ、ドキドキでしたのでもうこれ以上は良いよって感じなのかも知れません。

まだ50代で、少年の様に目をキラキラさせている元自衛官さんを見ていますと楽しくは感じるのですが、私はもう良いよって思うのはやっぱり70近いからかなって思います。


今朝の出勤前。昨年野菜をたくさん頂いた元同僚から分けてもらった八重咲きのドクダミが開花したのを見つけました。


こちらも別れた妻が喜んでいましたので、複雑な気持ちになりながら「良く咲いてくれました。」と写真を撮りました。あまりドクダミっぽくない清楚で可憐な感じがします。

どうにも気持ちが落ち込むので、逆に動く事にしました。

がらんとした部屋が寂しいので、広い空間を埋めるのではなく生かそうと思いました。

八重咲きのドクダミではありませんが、私には清楚の方が落ち着く様に思います。


実家から持って来た、私のデスクを窓際に置いて見ました。


学生時代から、デスクと本棚、ベッドに音楽があれば十分落ち着ける私です。

離婚して最初に思ったのが、自分のデスクですから、無い生活は落ち着くところ、つまり居場所が無かったと言う事だったかも知れません。

ワクワクときめく事より、静かに落ち着きたかったのだと思います。

庭のナンキンハゼのハート型の葉が、良い木陰を作ってくれます。


でも何気に、ちょっとワクワクする自分がおりました。

大きな事や特別の事でなくても、自分の好きを見つけると楽しい。もう心も枯れてしまったのかな〜なんて思ったりしますが、どうも枯れてはいない様です。

デスクに置いてみた、デンドロビウムも枯れずにまた花を咲かせております。

本当の幸せって、小さなところにあるのかも知れませんね。


私が別れた妻のために作った椅子の上にランと盛り塩があります。


出て行く家なのに災いが来ない様にお清めとランの花。
何も告げずに行ってしまいましたが、彼女の心の置き土産かも知れません。

上手く行くどころか、手をつないで歩きながら、ぶつかる事の多い結婚生活でしたが、私の人生が大きく変わった転機になった有難い人です。

ハッピーエンドにはなりませんでしたが、たくさんの事を学ばせて頂きました。

別れたからと崩れた生活にする訳には行きませんね。

余計な事は考えるな!と言う事は、考えても仕方のない事を考えて背負うのはもう止めようよ。楽しく、充実する事に必要な事を考えようよ。

そんな有難いメッセージの様に思います。そんな風に、私を気遣って思っていてくれる言葉だから、心に残り続けている様に思います。

残された時間は少ない。いつ終わるかも知れない。だから今が大切なんだよ。

心を枯らさない様にしながら、夜の部に行って参ります。

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