辻川慎一つくば便り
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休日の読書
寒い風が吹く日曜日になりましたね。
車が無いと生活ができない地方暮らしの私の方は、必要な買い物や用足しでいつもの様にあっという間の休日でございます。
そんな中でも身近な(車で1時間かけてですが)温泉に行き身体のメンテナンスもして来ました。
40℃を超える源泉に浸かり、岩盤浴もして来ました。
そして休憩室で、空きを見つけて読みたかった本を読みました。
今は、こちらの本を興味深く読んでいます。
宇宙飛行士だった毛利衛さんの本です。
毛利さんのテーマは、宇宙に行って見えて来た地球生命。
それは人間が生きるとはどういう事か?と言う事でもあるのですね。
科学者でもある毛利衛さんなんですが、科学的に分かった事だけが世界ではない。白か黒かをはっきりさせるのは分かりやすいのですが、宇宙もそこから生まれた地球も、そして地球生命の多様性もそれだけではつかめないと言います。
そして、常識とされている事は、限られた狭い世界で通用している事なんだよとも言います。
宇宙飛行士として、地球生命体である人間が宇宙に行くためには、ありとあらゆる危険を想定し抜くだけではなく、実際に死と隣り合わせの状況に身を置いて生き延びるための創造を絶する訓練を行う事が書かれてあります。
そこで諦めたら死ぬ。なのでどう生き残るのかをギリギリのところで実際につかみ取って行く。あらゆる危険を想定しながら、そこで生き延びる力をつけないと宇宙飛行士にはなれないのです。
死と隣り合わせの厳しい訓練をくぐり抜けて、宇宙に行った。その人が見た地球は、単独で存在するのではなく、あらゆるものがつながり、深く巨大なネットワークとしてある。なので白でも黒でもないと言います。
その中で生命は、40億年に渡って生き延びるための進化をしてきた。
つまり、生命の本質とは生き延びる事にあると言うのです。しかもそれは、個としての挑戦の中でしか成し得ない。挑戦しても個としては挫折し、死んで行くのだけれど、挑戦しなければ生き残れないのが地球の生命なのだと言うのです。
例えば、恐竜は絶滅したけれど、生き残った恐竜がいます。
空を飛んだ恐竜は、鳥となって生き残っている。
飛べば堕ちる。しかし、生き残るためには飛ぶしかない。そのための羽を付ける選択をした恐竜は生き残ったと言うのです。
しかもそれは、飛ぼうとした個の存在無しに、無かった事なので、死を賭しても飛ぼうとする個体の意志無しには有り得なかった。と毛利さんは言うのです。
生き延びるために挑戦する事が、生命の飛躍を生み出す。そうして多様な生命が地球上に存在している。そして、それぞれは、単独では生き残れない。
実は弱い生命体である人間は、他の生物とは違う選択、つまりネットワークを意識的に作り上げる事で生き延びる事が可能になった。
宇宙から地球を見て、暗くなると地上の光のネットワーク、つまり人間が作るネットワークが良く見えると言います。
人間も空を飛ぶと言う挑戦をして、宇宙にまで飛躍しました。
人間が挑戦をして、他の人にできなかった事を成し遂げた人に対して感動し、賞賛するのには意味がある訳です。
別に、大きな事ばかりではありません。諦めたり、嘆いたりばかりでは、生命本来の生き延びると言う事を投げ出している事と同じになる。誰かに任せて安泰だなんて言うのも、誤解なんですね。
生き延びるために挑戦する。し続ける事が生きる=生き延びると言う事の本来の姿である。
そんなメッセージと考え方を受け取りました。
私自身の挑戦も、まだまだ甘かった。
襟を正しながら読ませて頂いております。
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2024/12/08 15:47
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