辻川慎一つくば便り

サムギョプサル

その友は「ニセモノがどれほどたくさんあっても、本物が一つだけでもあるとニセモノだと分かってしまう。」と言います。

「口でどんなに綺麗な事を言っても、自分の体を通らないものは本当にはならない。」とも。

そして、たった一人になっても希望を失わず、前を向いて生きています。


つくば市の「とんさま」で本場のサムギョプサルを頂きながら、友の話に耳を傾けました。


どうしてそれほど強く生きているのでしょうか?

一緒に闘い亡くなった友たちと、常に共に生きていること。

そして、どんなに過酷でも人の本質に対して希望を持ち続けていること。

人間に間違いはあるけれど知ることで、直して行く事ができる。

だから知ること、知らせることが大切なんだと言うのです。


全て手作り。キムチもキンパも絶品だと思います。何ていうか、作った人の優しい人柄がそのまま出ている感じです。


「言葉だけ良い事を言っても人は表面だけでは『いいね!』するけど、動かない。それよりも、この様な料理を食べればすぐに分かりますよね。本物は美味しい。だから、自分の体を通った良いものを出すのです。」

う~。私を「兄さん」と呼んて大切に思ってくれるのですが、私が襟を正してしまうのです。彼が兄弟と呼んでくれるのに、ふさわしい人間であるのか?

私自身が働きかけ、話しかけて少なからぬ影響を人に与え、仲間たちから「A級戦犯」とまで言われているのに、本当に本物だったのか?

その事が改めて問われている。果たして私は、その友の真の友であるのか?を自分に問いながら、濃厚な時間を過ごさせて頂きました。

妻や仲間たち本物に囲まれて私がいる。

信頼と交換できるのは信頼のみ。その人生の外堀が埋まっている事をひしひしと感じている次第です。
今更ではございますが。

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