辻川慎一つくば便り

ウルフムーン

一昨日は、満月でした。
1月の満月は「ウルフムーン」って言うんですね。アメリカの先住民が呼んだ名前だそうです。



満月の夜と言えば「狼男」を連想するのは古いのでしょうか?


「あなたも狼に変わりますか〜♪」と言う石野真子さんの歌を思い出すのもきっと古いですよね。

優しい振りして、内心は邪悪な男を狼男とも言うみたいです。

うわ〜。気を付けなければ。

でも西洋とはかなり違って、日本では狼は「大神」から来ているとの事で、秩父の三峯神社では狛犬ではなく狼が迎えてくれるとの事。

そういえばジブリの「もののけ姫」でも神の使いみたいに描かれていました。

人の感じ方、見方によってずいぶんと違います。


(ネットにある三峯神社の写真です。)


昨日は小学校の送迎バスでした。週一なれど顔なじみになったシルバー人材の添乗員さんと回送の車内で、いつもちょっとした世間話をします。

楽しみは晩酌しかないと言います。
後は何の楽しみも無い。でも飲んでいると妻が嫌そうな顔をする。今さら話す事も無いし、面白くも何ともないよ。飲み仲間も死んじゃったので、相手もいないんだ。寂しいよ。

そんな話しをしてくれます。
そして「運転士さんの奥さんは飲むんですか?」と聞くので「はい、飲みます。私は、仕事柄普段はほどほどにしか飲めませんが、一緒に飲んでいます。」と返しますと「良いな〜。運転士さんは幸せですよ。」と言います。

家業を継いで頑張って自営業をされていたとの事ですが、息子さんが継がないのでたたんだとの事でした。息子さんは家を出て一人で住んでいるとの事。男も女も結婚しないで一人でいる人がかなりいると、そんな話しもしてくれます。一体これからどうなっちゃうんだろう?と言いながら。

子どもさんたちには、優しい添乗員さんでございます。


病気もあって医者に通っているとの事ですが「ゆっくり晩酌ができる楽しみがあって良いですね。」と言うのですが「何にも楽しみなんか無いよ。」と何度も言います。


運転士さんは幸せだ。俺には楽しみなんか何も無いって聞きながら、ドストエフスキーが残した「人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないからである。」と言う言葉を思い出しました。

その人から見たら、妻と一杯やれるなんて事がとても幸せだと思えるのだけど、自分がゆっくりお酒を楽しめる時間がある事は幸せではないのです。

では、私は妻が心尽くしの料理を用意して待っていてくれる事の幸せが分かっているのか?って、そんな風に思いました。

無いものを追い求めるのも人間に取って大事な時があるのかも知れません。

でも、それで今自分が生きている事の楽しさや幸せを見つけられないとしたら、とてももったいない事の様に思いました。

何かがある事や人がいてくれる事が当たり前になると、楽しくならないよな〜。無い事ばかりを嘆くばかりになる。

それって、私も変わらないんじゃないか?

そんな風に反省させられました。

楽しい事ややりたい事って、自分で感じで見つける以外に無いのですから。

誰しも自由になりたい!と思いますよね。

でも自由って「自らに由ること」ですから、自らに由って立たない人には永遠に来ないのですよね。

自分がどうであるのか?
自分は何を欲しているのか?

それは、自分自身に問わないと分からない。

「何が食べたい?」と良く聞かれますが「何でも良いよ。君は何が食べたい?」と言うとよく妻に怒られます。

何が食べたい?何をしたい?
どんな事が好き?って自分が幸せを感じるためにとっても大事な事なんだと思う様になりました。

相手に合わせている様で、自分が無いだけになるのです。

「好き」と言うのも何となくだったり、流行りだったり、CMだったりだとやっぱり自分に由っているとは言えないのだと思います。

よ〜く、自分の心に聞いて見て言動する事。
本当は、簡単な事では無いのだと思います。

狼男にならないために。

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