辻川慎一つくば便り

つなぐ人

私らしい誕生日だったのかもしれません。

早朝から、昼、夕方と3回の出勤。
しかも一つ一つに、想定外のアクシデント。

帰宅しましたら、ちょっと動けないくらいにヘトヘトな私がおりました。

安全運転だけやっていれば済むならば、そこまでにならないかと思います。

何しろ、半日出勤日で午後は労働組合の大会があるとの事で、一体どれくらい乗るのかが相手企業にも分からないのです。

私の担当は、機動性のある10人乗りのハイエース。

とにかく乗る人がいれば送り続けるという役割でした。

どういう訳か真夏にリアヒーターが入っていたばかりでなく、車内がとても汚い。なので朝便が終わりましたら、点検と掃除。

どうでも良い運転や汚い車に乗せるのであれば、乗る人に対してもどうでも良いという対応をしている事になります。

どうでも良いものや人に囲まれていると、人の心も荒んで行く。

そんな風に思うからです。


(鉄道員は、ただ働いているだけでなく人と人を繋いでいます。バス運転士も同じなんですね。)


昼便は、担当ルートに乗り遅れそうだった人も乗せて無事に終わったと思ったら、運休ルートの人が残っておりました。ベトナム人の実習生で、困っていました。なので急きょ送る事に。バス運転研修の時に、別ルートも教えて欲しいと頼んだのが幸いしました。

ただ受け身でやるだけでなく、自分がやりたい。知っておきたいと言うポジティブさが大事だと改めて思います。


(子どもたちも鉄道が好きですよね。人と人をつなぎ、希望や夢を乗せて走っている様に思います。バスも同じなんだと思います。ただの移動手段にするかどうかは、自分次第なんですね。)


夕方のスタートは、大型バスの運転士同士のトラブルから。後から来たバスが通れないと文句を言う。通れる様に配慮していた運転士が「会社の指示でやってるんだから、文句は会社に言え!」と怒る。私の会社のドライバーと他社のドライバー間のトラブル。

ヤバいな〜と間に入って、他社のドライバーと話したのですが、こちらのドライバーの怒りがしずまらない。

「辻川さん。怒鳴りつけて来て良いか?」と了解を求められて困った訳ですが、まあ殴り合いにはならないだろうと最後は「気の済む様にして下さい。」と答えました。

間に入るというよりは、お互いに気持ち良く仕事ができるための対策を考えないとトラブルが続くので冷静に対策を考えた訳です。

そうして、時間調整と停車場所の改善を自社の関係ドライバーに提案しましたら「それが良い」と言って頂き、会社の責任者にも連絡しました。

最後の別れぎわには、怒っていた運転士も、心配していた他の同僚も笑顔になり「これからも宜しくお願いします。」と気持ち良く締める事が出来ました。

めちゃくちゃ疲れて、ヘトヘトになった誕生日でしたが、やっぱり人をつなぐのが私たち運輸労働者なんだと改めて思った次第です。

今日は骨休めをして、明日から40人乗りのバス担当。みどりナンバーなので運転だけでなく色んな作業が加わります。

次から次へ。
安泰な「老後」どころか、次から次に試練の連続という感じです。

でも、人と人をつなぐ事は、国鉄・JRと労働組合で闘った時代から同じ事をしていると思います。

人を分断したり、対立させたりするのではなくどうしたらつなげられるのか?

人をつなぐ事に、夢や希望が生まれるという信念には何の変わりもないと思っています。

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