辻川慎一つくば便り

それぞれの世界の大切さ

「年寄りの冷水」。若い時分と同じ様に、冷たいものを飲んでいると後で酷い目に遭うよって言う教訓なんですね。若い人と同じ様に動きっ放しだった昨日の夜は、腰に来ておりました。椅子に腰掛けて軽く一杯やりながら、軽めの食事をして立ち上がろうとしたら立ち上がれないのでございます。いや〜参りました。
幸い、ゆっくりだったら立ち上がれたので一安心。痛みも無かったので、ゆっくりストレッチして血行が良くなる様にしました。
今日は背中が重いのですが、それでも運転席で座りっぱなしの疲労感よりも、身体を動かした疲労感の方が気持ちが良いのを感じます。
良い気分転換になりました。
今日からまた、乗務です。

昨日帰宅すると見知らぬハイエースが駐車場に停まっていて、家から家財道具を運んでおりました。

要らないものは処分すると妻が頼んだ業者でした。結構値段が張ったものも含めて全部タダで引取ってもらったとの事でした。

何だか複雑な心境でもありましたが、考えてもしょうが無い事なので考えない様にしました。


で、キッチンテーブルの代わりがこれでした。「ねえ、こんなふうに利用できる私って凄いでしょう。」と同意を求めるので「そうだね。」と返しました。


テーブルではなく、養子の息子のために私が作った机でございます。

中学生だった息子のために、自分の部屋を持たせて机も椅子も作りました。ありきたりの量販品を好まないのですが、職人さんが作ったものは高い。ならば私が作ろう!と下手くそなりに頑張りました。

不倫だのへったくれだのと後で騒いだ人たちがおりましたが、貧困でありきたりのイメージそのものでしたね。笑ってしまいました。

キッチンのテーブルを作ったり、長椅子を作ったりした後に、息子のために机と椅子を作ったり。東京に通っていましたので木材は、自転車や徒歩で買いに行きました。打ち込む事で悲しみを忘れる、私には大切な時間でもありました。


テーブルも本棚も私作です。回収業者さんが、テーブルを欲しがったと言うのでまんざら悪い気がしませんでした。


机と椅子で思い出しました。
父が、私が小学校に上がるとかなり貧しかったのに部屋を用意し机を買ってくれた事です。

中学を出て働き、下の兄弟を援助した父は、自分用の部屋や机なんて無かったのだと思います。きっと自分が欲しかったものを息子には用意してあげたかった。そんな気が今になって思います。そして私も、息子に同じ事をした訳です。

小さくても自分の部屋と机。特に机はマイ・ワールドになりました。

勉強と言うよりは、牛乳ビンの蓋や酒瓶の王冠のコレクションが引き出しに入っておりました。それで自分の夢想の世界に入り遊んでいたのです。時には、拾って来た小さな捨て猫も入れてありました。

猫ちゃんの方は啼くので、両親にすぐ見つかってしまいました。


こんな感じの白猫でした。両親は、野良猫なので「ノラ」って名前をつけて可愛がりました。今ならなかなかステキな名前だと思います。


ノラが大きくなって、父の寝床で出産したと大騒ぎになったのも記憶しています。

何か、そんな一つ一つが家族の思い出なんですね。とても古い2軒長屋の記憶と共に。

私は、机と共に自分の世界を作って来ました。その机は、私がバイトして新しい机になるまで私の居場所であり小さな世界でもありました。

今でもその色や形を記憶しております。取っ手の材質や形までです。

息子の方も勉強と言うよりは、自分の好きなものを作る工作台にしていました。 それで良いんです。


私の実家にも、私用の机があります。


私が机に座ると落ち着くのは、子どもの頃からのマイ・ワールドがあるからなんだと思います。

人には40億年の生命の歴史の記憶があります。母親の胎内で生命の進化を実際に経験して人として生まれて来ます。そして、自分自身の世界を作りながら、その人生を送るのです。周りの影響を受けながら、それぞれがそれぞれの世界を作って行くのです。それに良し悪しは無いのだと思います。

違うから面白いし、本当の創造性って違いの中から生まれるのです。同じでないといけない、ダメなんて言うのは、生産至上主義の資本主義や社会主義と言う近代の発想の枠内なのだと思います。

誰しもにマイ・ワールドがある。それを捨て去り、マイ・ワールドを失くした人が他の人の世界を認めず、攻撃する。

つまりそれは、戦争と同じ構造なんだと思うのです。

30才になる若者と話しました。「誰でも綺麗に撮れるキャノンは好きじゃない。ニコンには物語があるし、自分だけの、その瞬間しか撮れない写真が撮れるんだ。だからニコンを選ぶ。」
写真もカメラの事も良く分からないのですが、「みんな」と同じにできない「問題児」の彼が言う事は分かる気がしました。「分かる気がするよ。写真を続けた方が良いと思うよ。」ってちょっと背中を押しました。

私から見た世界と違う世界が見れれば、私自身の世界が豊かに広がるのですから。

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