辻川慎一つくば便り

お願いします。

朝は氷点下。昼は風もゆるやかで春を感じる様な穏やかな土曜日の休みになりました。

友人と一緒にジャグジーに当たり、炭酸泉でじっくりと温まって緩んで来たところです。

昨日は、金曜渋滞で運転席に座りっぱなし、折り返し時間にトイレに行こうとしましたらフラフラ致しました。

自律神経と足腰の強張りの両方を感じましたので、手すりにつかまりながらでした。若い振りをせずしっかり高齢運転士だとの自覚、大事な様に思います。

実は夜乗務の前に、アルコール検査に引っかかってしまいました。お酒はもちろん飲んでいないので「え~っ、何で!」と驚きましたが「出てしまったら乗務はさせられない。」と当然にも言われました。

う〜、まさか点呼前に食べた小腹を満たすためのパンですか?まさかパンにアルコールが?

仕方が無いのでうがいをして、再挑戦。結果はOKでございました。


食べたのは、コストコで買ったこちらのパンでございます。


後でネットで調べて見ましたら「パンには、パン酵母が糖質を分解する過程で発生する微量のアルコールが含まれています。そのため、パンを食べた直後にアルコール検知器で測定すると、アルコールが検出されることがあります。」とあるではありませんか。

いやどうも。リポDみたいな飲料はヤバいと聞いた事がありますが、パンも出るとは知りませんでした。

何しろ前科がある身、肝を冷やした次第でございます。「まさか昼間からは無いでしょう。しかし、パンとは。」と若社長が笑っておりました。

もしかして、ベテランの運転士さんたちには常識の事なんでしょうか?私の方は、珍事ばかり起こしている様です。



運転の技術はイマイチながら、朝も夜も乗って頂く人一人一人に「おはようございます。」「ありがとうございます。」「お疲れ様でした。」「お気をつけて。」と一人一人のお顔と目を見ながら、笑顔であいさつを欠かさずする様にしております。


笑顔無しで見ていると不気味ですから、笑顔は大事だと思います。

片手間にでなく一人一人。黙って乗る人、決して目を合わせない人、イライラするのか乱暴に乗って来る人。様々です。でも負けません。

と言うか、関心を示し、興味をもって心からあいさつをする事は、人への無関心社会との私自身の闘いでもあると思っております。

そして、一人一人を見ながら関心を持ってちゃんとあいさつをしていますと、だんだんと変わって来るのです。

最近では、乗車する時に私に向かって「お願いします。」と言ってくれる人が増えて来ました。降車する時は「ありがとうございました。」と言ってくれます。

「お願いします。」って、凄くないですか?

良くは知りませんが、世界の中でバスに乗る時に「お願いします。」と言って乗る人はいるのでしょうか?

「安全に、無事に、安心な運転をお願いします。」って事になるのでしょうけど、私はそう言う事だけでなく例え短い時間でも命を預かる訳ですので「お願いします。」に込められた意味は深いと思うのです。

「バスに乗る間、あなたに私を預けますのでお願いします。」そんな風に私は受けとめます。

何だか私が、JRの労働組合の委員長になった時と同じ身の引き締まり方を感じます。「あなたを信じて、私たちの命運を託します。」その時と同じ感覚がするのです。

大げさでしょうか?

バスが事故に遭えばケガをしたり、命の危険もあります。そこから守るあなたを信頼するのでお願いします。そこに本質的関係があると少なくとも私は思います。

つまり「あなたを運転士として信頼しますからお願いします」と言う言葉になる。

本当は「お願いします。」って軽い言葉ではないのですよね。信頼が無ければお願いなんかできないのですから。



どうせ俺なんか誰も見向きもしないし、関心なんか持たれてない。友だちはネットの中だけ。(?)自殺や孤独死が引きも切らさない時代に、私はあなたに関心があるし、興味がある。できたら話しも聞かせて欲しい。

そんな心を込めてあいさつをしていたら、ちょっと時間はかかりますがきっと通じる。それを実感する日々です。

接客と言うのは、金儲けへのへつらいではない。人と人の本来の社会で関係と喜びを取り戻すものだから大切なんだと思います。

それを「業務専念義務違反」なんて言う会社があるとすれば、幸せなんか運べませんね。本質的には反社会的でしか無いので、存続できなくなると私は思います。

いつもちょっと難しいオチになってすみません。

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