辻川慎一つくば便り

返り咲き。

季節外れに咲く花を「返り咲き」と言うのですね。

わが家でも咲いておりますが、かわいいながら勢いが無い分ちょっと寂しい感じがします。


マクワウリの花です。


人の世界では、かつて勢いがあって衰えてしまった人が再び脚光を浴びたりすることを返り咲きと言ったりします。英語で表現するとCOMEBACK。

私の方も、約2年ぶりにバス運転士に「返り咲いた」訳ですが、バックでの狭い車庫入れに苦労して「ようやく入った。」と思っていたら、隣のバスのサイドミラーに軽く接触しておりました。

翌日になって、お世話になっている運転士さんから教えて頂きました。

その運転士さんは、跡が残っている私の担当バスをコンパウンドでせっせと磨いて綺麗にしてくれました。

私の方は、申し訳ないやら、恥ずかしいやら…とても落ち込んだ次第です。

別の運転士さんも「狭いし、暗いし、誰でも難しい所だから。」と慰めてくれました。

会社の責任者の方にも「すみませんでした。」と謝りに行きましたら、バックの仕方についてのアドバイスをくれた上で、「隣の方が入れ易いかな?」と対策まで考えてくれました。


(今日は温かいのか、ムクゲの花も返り咲いておりました。)


ともあれ、甘えてばかりはいられませんので朝の乗務後に狭い場所へのバック車庫入れの練習を何度かやって見ました。

う〜ん。やっぱり下手だと自分で思います。「返り咲き」にもなりません。

しかし、やるしか無い。できないならやめるしかないのですから。他の運転士さんたちはやっている事ですから。

下手でも、安全に、無事にできる事を考えてやるしかないのでございます。

こういう場合、いつも同じに大切なのは、落ち着いて焦らない事。できるなんて過信しない事。注意深い事。なんですね。

ぶつけて落ち込む時間より、無事に済ませるために使う時間の方がはるかに少ないのですから。


(フウセンカズラの花もまだまだ咲いています。)


それにしても、何だか色々とフォローしてくれる人がいる事がとてもありがたいと思います。

「幸せ」とは欠けているものを認めて生きることから生まれる。
 失敗を認めて謝れるからこそ、失敗しない人以上に幸せになれる。
 そう認めたことで、その人にやさしさが生まれるから。感謝できるから。

そう言う事なのかもしれません。
自分はやれる。やれている。と思っていた頃に私は優しく無かったのだと思います。

返り咲きの花が、何気に優しく見えるのは、私の心の反映なのかも知れません。

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