辻川慎一つくば便り

お人好し過ぎる!

古くからの縁がある会社の代表取締役に、ちょっと悩み事を相談しましたら「どこまでお人好しなんだ!お人好し過ぎる!」と呆れられてしまいました。

そこで、ネットに「お人好し診断」なんてのがありまして、やって見た訳です。

そうしましたら

「いい人として周りに慕われていますが、面倒なことを押し付けられたり、ずるい人に利用されたりしてしまうことも。こき使われてもポジティブに考えて納得しようとしますが、なんとなく『利用されているのかな』と悲しくなることもあるようです。」

う〜。政治党派に使われていた時と全く変わらない事を、ようやく自覚した次第でございます。

仲間たちにも「辻川さんはお人好し過ぎる。」と言われ「そんな辻川さんだからみんなついて来れたのだけど。」と言われて来た事を思い出しました。

どんな人も悪く思えないし、憎めず、話を聞いて何とか力になりたいなんて思ってしまう。で、酷い目にあってるんだけどやっぱり憎めない。

その点での学習能力が無いと言う意味ではかなりの「バカ」と言われても仕方の無い人間なのかも知れません。


(ご近所にある「駄菓子屋」さん。店舗の脇にテーブルと椅子が置いてある部屋があり、子供たちが買ったものを食べたり、遊んだりしている時があります。それから高齢者が休んでいたり。「たまり場」なんですね。たまり場って昔は良くありました。)


国際的には、かなりお人好しの日本人だと思います。その中で、お人好し過ぎる!と言われるのですから、相当酷いみたいです。

どうして何だろうって考えました。

夫婦間ではトラブルの絶えなかった私の両親なんですが、私には優しく大切に育てられた事を思い出しました。つまり、社会の窓である両親に対する信頼度が高いんですね。

その意味では、両親を疑った事が無い訳です。ものすごいケンカをしても、私には愛情を注ぐ訳ですから、それを信じて育ってきた。

結局そのまんま大人になり、色んな痛い目にもあったはずなのに、高齢者になっても変わらないんですね。

いやはや困ったものです。「利用され安く、こき使われても分からない。」いや、どーもって感じです。それでも信じ様とする私。

なので心を鬼にするぞ!って思っても、なかなかできないんですね。処置なしの文無しと言う訳でございます。


(「駄菓子屋」さんには、昔の子供たちが、遊ぶ姿と、それを見守る様にお年寄りの絵が貼られておりました。)


国際社会でお人好しでは、生きて行けない様です。ヨーロッパでは、日本みたいな薄っぺらなドアだと簡単に泥棒に入られてしまうので頑丈なんですね。

日本の地方の農家では、鍵など無く開けっ放しと言う家がたくさんありました。西洋人からするとアンビリバボーな日本人と言う訳です。

なんて言うか、そう言う島国の民族であると同時に、「お上」つまり政府に対する信頼度が高いのでは無いかと思ったりもします。

だから自民党で裏金を作って仲間うちで配っていたなんて言う事に対して「信頼を裏切られた!」と怒る。

例えばロシアでは、政府なんていつ崩壊するか分からない事を知っていますので、ワイロは普通の人がやり、それを関係者で分配するとの事です。

ソ連が崩壊して、全ての生活必需品が欠乏し配給制になった時に、犬のエサに肉を食べさせていた人たちがいたそうです。「愛犬協会」みたいな組織に入っていた人たちには、肉がまわっていたと言うのです。

つまり、どんな事態になっても自分たちが生き抜ける様に、行政とは違うネットワークを日常的に作っていると言う訳です。

だから政治家が私服を肥やす事より、支配の安定を求めながら、体制が崩壊しても生き抜ける構えを取っているのですね。

お人好しから死んで行くのですから、したたかに「腹黒く」と言う訳です。

北朝鮮なんてもっと凄いかも知れませんね。どうやって庶民が生き抜いているのか、とても興味がありますし学ぶ事がある様に思ったりします。



どうも、生き抜くために自前の組織を必要としていたのは私自身だったのかも知れません。


お人好し過ぎて、本当の仲間がいないとまともに生きられない存在だから。

自分では訳の分からない困難にぶつかると、揺るぎなく私を支えてくれる仲間たちの存在の不思議。

お人好し過ぎて放っておけなかったのかも知れない。

そう言う仲間たちも、結構お人好しなんですね。お互いに見捨てられなかったと言う訳かも知れません。

それが40年。
だから、勝利もちゃんと分かち合えたのだと思います。

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