辻川慎一つくば便り

不条理だからこそ。

みな様お疲れ様です。

三寒四温と言われる時節がやって来ている実感がします。

ここの所、ニュースは「ルフィ」の事がメインです。恥ずかしながら「ルフィ」って何から取ったのか知りませんでした。

世界的に読まれている「ONE PIECE」と言う海賊冒険アニメの主人公の名前なんですね。



全く時代から遅れてしまっている様でございます。

しかし、子供たちや世界の人が胸踊らせて読んでいるアニメの主人公が、サギや強盗殺人のリーダーが使っていたってどうなんでしょうか?

被害を受けたり、命を取られた方々は不条理だったと思います。


戦争中から、フィリピンやマレー半島でとても有名だった日本軍の大将がおりました。


山下奉文と言う方です。

敗戦後間もなく戦犯として処刑された人ですが、「2・26事件」と言うクーデターを起こそうとした皇道派(天皇を信奉して悪い政治家を粛清する事を主張した)に近いために、逆に天皇から生涯疎まれた人でした。
しかし、軍人としての人格や能力が極めて高かった様で激戦地で起用された。
で、自分が指示していない虐殺事件の責任も全て負って処刑された。

悪い軍人の典型みたいに思われて来た。

その方が処刑される直前の最後の言葉がネットに出ていました。

「私の不注意と天性が暗愚であったために、全軍の指揮統率を誤り、何ものにも代え難いご子息、夢にも忘れ得ぬご夫ぎみを多数殺しましたことは、誠に申し訳ない次第であります。」

「平和の原動力は、婦人の心の中にあります。皆さんが新たに獲得されました自由を有効適切に発揮して下さい。自由は、誰からも犯され、奪われるものではありません。みなさんがそれを捨てよとするときにのみ、消滅するものであります。」

「乳房の代用はあっても、母の愛に代わるものは無いのです。」

「母は子供の命を保持するだけを考えるのは十分ではないのであります。大人になって自分の生命を保持し、あらゆる環境に耐え忍び、平和を好み、協調を愛し、人類に寄与する強い意志を持った人間に育成しなければならないのです。…」

抜粋ですが、そんな言葉を最後の言葉として処刑されて行きました。

彼自身も不条理の中を生きて、「大将」としての責任を真っ当して行った様に思います。

後の時代になってあれこれ、分かっているかの様に解釈して済ます軽さが入る余地は、この最後の言葉には無い様に思います。

この様な人亡き後を、私たちが日本人として生きている事を考えたいと思うのです。不条理や理不尽を嘆いてばかりではダメなんだと。私自身に言っているのですが…。

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