辻川慎一つくば便り

未来へのつながり

ある朝出勤すると、いつも使っているパソコンがデスクの上から消えている。

周りの人に聞くと「昨日社長が持って行きました。」と言う。

これがアメリカだと解雇通告だよなーと、何が起きたのか分からない。

「辻川さん助かります!」と言ってたはずなのに。会社と言うのは、結局その時、その時なんだよな~。なんて考えていると社長が来た。

「辻川さんすみません。筑西営業所のパソコンが故障して、昨日急きょ持って行ったのです。」との事。

あ〜、これが中小企業の現実なのか。

実は昨日の朝の事です。午前中事務作業を指示されていたのが寮の草刈りに変わってしまいました。

(昨日は、動労水戸木村委員長のラストランでございました。長年苦楽を共にして来た仲間たちが見届けに来ました。)


「デスクのパソコンが無くなり草刈り作業って、それだけ見たら完全なリストラだよな。」と国鉄時代にやられた事を思い出します。

あの時代。労働組合を潰すために、労働組合を辞めない人を見せしめにした訳ですが、労働組合がなければリストラされた労働者は耐えられたのだろうか?

なんて思います。
人が不安を感じる事も、生命35億年の進化の結果ですから大事な事。

不安が無い何ていう人は、どうも人としても、生命としてもおかしいと思った方が良いですね。

かく言う私は「あんな激しい奴は見た事無い。」と言う記憶を色んな人に残して来た見たいなんですが、実は不安の固まり。つまり、一般的に言うとメンタルが弱い。だからこそ、仲間たちの事を思って来れた様に思います。


(昨日のラストランで、木村委員長が運転した水郡線の気動車キハ110系です。)


不安と言うのは、大事な感覚で命の危機に関わる感覚なのだと思います。

過度に命の危機を感じると、死んでしまうと言う事は実際に発生します。

では、どうやって人は命の危機。不安を越えて行くのか?

そこに人間が「類」として様々な危機や困難を乗り越えて、今ある事の秘密がある様に思います。

個としては、命に限界があるけれど類としては「永遠」につながって行く。生命は宇宙から来て、宇宙へとつながって行く。

別に宗教とかでなく、そうやって人は個別の限界を越える事で充実しながら生きて来たのだと思います。


(妻が撮影した木村委員長が運転する後ろ姿です。)


企業が利潤を最大の目的として、個々の労働者を分断してアトム化する。

国家も管理や支配のためにはバラバラの方が都合が良い。

ところが、人は類として生きる事で自分を未来につなげられ幸福を感じる。孤独ではなくなる。

ここで問題なのは、そう言う人の本質を利用の対象にする者たちが現れると言う事。それが宗教団体や政治党派だったりする訳です。

ただそれも、本当の共同性を求める人間だから発生する事なのだと思います。

ですから、私たちは何故生きるのか?がテーマなんだと思うのです。

そこを外して、正義はこちらだとか、答えはここにあるだとか無理を言うから嘘になる訳です。

みんなでそれを考える。

木村委員長のラストランには、仲間たちだけでなく、ご家族まで駆けつけて来ました。

だって一人でやれて来た訳ではありませんからね。

国も企業も踏み潰せなかったものが、人としてここにあるのだと思います。

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