辻川慎一つくば便り

選択的夫婦別姓に思う

紫陽花にはとても色んな花があり、深い色や形に目が行きます。

廃屋の跡なのか、通勤途上の空き地に咲いていたアジサイを二花だけ摘んで妻にプレゼントさせて頂きました。



昨日日本経団連が「選択的夫婦別姓の制定を求める」との要求を発表して話題になっていますね。


現在の「家制度」は、昔からあると思われていますが、明治維新の混乱期を経て国民を天皇家を軸に統治する制度として明治憲法で決められた制度です。

なのでまだ135年の歴史と言う訳です。
それ以前の庶民には、苗字が無かった。苗字の歴史は150年ほどなのでございます。

田舎には「先祖代々の墓」と刻印されたお墓がありますが、一般の家のお墓と言うのはそんなに古く無い訳です。

ですが「先祖代々の」家や墓を守るのが家族の務めであり、家長(戸主)の責任とされたのですね。

戸主には、家族について大きな責任と共に権限も付与された。その名残りも昭和の頃まではあったと思います。



その天皇家を軸にした家制度や家元制度と猛烈に闘った女性もおりました。

生の話を聞いた事がありました。

ところで、戦争では命まで掛けて守ろうとされて来た天皇制や家、そして家族なのですが、廃墟になっている立派な家の無惨さを見る度に「一体何を守るために生きて、亡くなって行ったのだろう?」と虚しい気持ちに襲われる私がおります。

「辻川さん40年前は何をやってたの?」と長距離トラックの運転士だった同僚の昔話を聞いていましたら、突然聞き返されました。

「40年前だと国鉄の運転士ですね。」
「えーっ、電車の運転してたの?ストライキもやった?」
「ハイ。やりましたね。」
そこで時間が無くなりました。


やったどころでは無いのですが。



こんな時代でございました。

実家に昔のストックブックがありました。

反対、反対ばかりでなく新しい労働組合を作ろう!とみんなで闘って来ました。

思い通りになんかなりませんでしたが、苦楽を共にする仲間たちがいる事が何よりの宝である事を時代の中に貫いて来た様に思います。

組織のために、家のために人がいる訳ではない。人を育てられず、活かせないどの様な組織も家も通用せずに崩れさる。

世界でグローバルな激変と空前の少子高齢化の中での日本経団連の危機感の強さが見える様な気がします。

でも、それは私たち自身もこれまでの様な国家や既成の組織頼み、人頼みでは行かない時代が来ている事を告げている様にも思います。私たちは、この時代に生きているのですから。

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