辻川慎一つくば便り

棟梁

大工の棟梁は、家の屋台骨の木から来ていますが、大工さんだけでなく武士なども中心で支える人格を棟梁と呼んでいたのですね。

法隆寺宮大工の棟梁だった西岡常一さんの本を読んだことがあります。
日本の文化と伝統を木造建築を通して体現されて来た方だと思います。
とても興味深く読み、感銘を受けました。



平凡な人たちが集まって非凡な事を成し遂げるのが、日本の文化だ。とか、棟梁たるもの工人と一緒になって働かず、あぐらをかいていると倒れる。


などは、人の集まりの屋台骨となって、1000年持つ木造建築を成し遂げる棟梁の心掛けを感じます。

また

「木は大自然が生み育てた命ですな。木は物やありません。生きものです。人間もまた生きものですな。木も人も自然の分身ですがな。この物いわぬ木とよう話し合って、命ある建物に変えてやるのが大工の仕事ですわ。」

と言う言葉も残しています。
自然を無視していたら、日本はせいぜい100年200年で終わるだろうとも言っていました。



棟梁家でとても厳しい修行をされて、自分に厳しく講演されても全てそのまま寄付としてお返ししたと言います。

私はと言えば、ずいぶんと厳しく生きた様で比較にならないほど甘く生きて来た様に思います。

なので、分相応なのかも知れませんね。

「運転が上手くなった」と介助人さんがほめて下さる。何人もの運転士を見て来たと思いますので、嘘ではないと思いますが、まだまだであることは自分が一番分かります。

それを聞いた先輩は「上達が遅い!」と言ったそうです。

それも、その通り。
その先輩は「あまり動き過ぎると自分の位置が分からなくなる。」と言ってくれた方です。

やはり私はまだまだなんです。
人も、良く見て学ぶことがたくさんあります。

学べる人は、偉ぶらない。
自分が偉い訳ではなく、自然や人が凄いことを感じるからじゃないかな?

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