辻川慎一つくば便り

出船に揃える

従業員送迎の合間に、綺麗な工場内のトイレをお借りします。入館カードが無いと入れませんが、お借りしています。


帰りのミーティングがあるのか、たくさんの靴がありました。


なかなか個性的なのが面白く、これなら許されるだろうと撮らせて頂きました。

外国人の従業員もたくさん働いているからでしょうか?

格好を付けている訳ではなく「お借りしている立場」もありますので、私は入って来た靴の方向を変えて揃え、端に置く様にしています。

実は、自分の家でもなるべくそうしています。正式には「出船型」と言うのですね。

妻が息子に教え、息子が靴を揃えるのを感心して見ていた事もありました。

出船に揃えると言うのは、
他人や外ばかり意識を向けずに、立ち止まって自分の足元をよく見ること。
足元(こころ)は乱れていないか。他の人の靴を揃える心の余裕はあるかを自分に問いながら、靴を揃える。

そこに意味があるそうです。

新しい船出を意識して靴を揃えると言う意味を加えるなら、ステキだと思います。

人に見せるためでなく、自分に問うのです。自分に問うのは、人の靴を揃える余裕をも問うため。つまり、人と共同できる自分の心を整えるため。

ですから見せるためでも、自己満足のためでも無い訳です。

人と共にありながら、常に新しい船出を意識する。

外履きと上履きを区別する日本文化の心なのかも知れません。

https://youtu.be/p-LXrAYr080?si=tBdlQ6esNuLrAO5b

そう言う習慣の無い外国人実習生や留学生に、履物を区別する事を教えるのに先生方が苦労していた事も思い出します。


便利で効率化された社会だと、意味がなく無駄な事になるのかも知れません。

底が滑らない様になっていて運転に支障が無い靴です。

考えて見ますと、どん底みたいな状況の時から今まで、私の日々の船出を支えてもらいました。

防水のはずが、雨だと沁みる様になって来てしまいました。

そう履物にも感謝でしながらの日々の船出ですよね。

自分だけで、やれて来た訳ではない。

なので、できない事もありますがなるべく靴も揃えます。

人でなく自分の心のありかを問いながら。

夜の乗務に出発です。

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