辻川慎一つくば便り

メーデーに農道を走りながら。

おはようございます。
昨日は労働者の祭典と言われるメーデーだったのですね。
67才で昔は労働組合の委員長までやっていた私ですが、多くの中小企業労働者同様に自分の仕事と格闘しておりました。私なりの「祭典」でございます。


(もちろん、バスを運転しながら撮った写真ではございません。)


私のメインの仕事は、工場の送迎バス運転で夜が遅くなります。「働き方改革」でバスやトラック労働者の労働時間規制があり、1週間続けると法令違反になってしまうとの事で、週に一回だけ小学校の送迎が入ります。

そのコースが4つあるのですが、昨日はまだ運転した事の無い田んぼの農道コースでした。

狭くて普通車でもすれ違えない農道を、マイクロバスで走るのでございます。

ちょっと間違えると田んぼに落ちて大変な事になります。

ちょうど田植えの時期ですので、軽トラやトラクターがあちこちで動いておりました。

午後は、低学年と高学年の子供たちの下校便が2回ありました。

迎えの時は、子供たちが待っていてくれますのでうろ覚えの停留所でも何とかなったのですが、帰りは悩みながら添乗員さんの助け無しには無理でございました。何せ初めて走ったのですから。



午後の1便目、土手の竹林の下草を刈払機で綺麗にされている年配の人がおりました。


こうして、下草を刈っているから綺麗な風景の中を走れるんだよなって有難い気持ちになりながら走りました。

そして2便目に通りかかりましたら、軽トラが停まっていたのでございます。

う〜ん。何とか通れないかなと軽トラの脇を通ろうとしたのですが、やはり無理。無理して田んぼに落ちたら、子供たちが乗っているのですから大変な事になってしまいます。

後続車の軽トラも来ておりました。
「無理ですか?呼んで来ましょうか?」と言ってくれる添乗員さん。警笛を鳴らすのも何だかはばかられていると、ようやくオジサンが来てくれたのですが、何も言わずにドアを開けてマイクロバスにゴンとぶつけて移動致しました。

何だか無愛想で、こちらが迷惑をかけている様な感じでした。
「もう少し広いところがあるのにね」と添乗員さん。「そうですね。考えてくれれば何という事も無いのですよね。」と私。

せっかく竹林を綺麗にしているのですが、別に見る人の事を考えてではなく自分のためだけなのかなって残念な気がしました。

茨城県人、惜しいよなって感じでした。何より、私が無理したら危険を呼び台無しになったよな、と反省しながらです。

結局、どんな時にも最後は自分の判断が問われるのです。

そんなこんなで、無事に終わりましたらやり切ったと言う高揚感もありながら、やっぱり疲れ切った私がおりました。

と言う訳で週一回だけの小学校の全コースを完全制覇した記念日が、2025年のメーデーと言う事になりました。

まあ、他の人には関係の無い私だけの小さな記念日と言う事ではありますが、人生と言うのはそれぞれの小さな記念日の積み重ねでできているのかも知れません。

だから、そうした事を共有してもらえる人がいたら嬉しいのだと思います。



何気に、私に話しかけてさりげなく助けてくれるやんちゃ青年に「頼んだ車は来たのかい?」と聞きましたら「今日届きました。何言われるか分からないので奥に止めました。」と言うので「そうなんだ!良かったね。どれ?」って一緒に見に行きました。

日産の黒塗り高級セダンのチョー車高短車でした。

「良いじゃない!フォルムもみんな同じ様な今風じゃなくて、なかなか素敵だよ。」って感想を言うと嬉しそうでした。「こんな素敵な車なら、彼女を助手席に乗せないと。」と言いましたら「いませんよ。」と照れるのでございます。そんなところが可愛いなって思います。

彼に取っても小さな記念日だったのです。

一緒に喜んでくれる人がいると、喜びが深くなるのだと思います。

たくさんの人が心を合わせて一緒に行動をしたり同じ場にいるから、コンサートでも、スポーツでも楽しいのだと思います。メーデーが楽しく無くなって来たのは、その心よりあれこれの立派な主張をぶつけ合って来た結果の様に思ってしまいます。

祭典と言うのは、みんなで心を合わせられた時に本当の祭典になるのではないでしょうか。心が合わない人同士に、記念日は成立しないのですから。

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