辻川慎一つくば便り

ベトナムのカフェオレ

私自身が明日は何だっけ?と考えてしまう訳ですから、妻が「明日が東京駅だっけ?」なんて分からなくなるのは当然でございます。

その日、その日で全く違う仕事なのですから。

はっきりしているのは、どうやら労働者だと言う事だけなんですね。

先週末から一転して外国人実習生の寮の居室点検・整備、日常品や清掃用具の点検・管理の仕事を指示されました。

暑い中で、ブルンブルン汗をかきながらの労働でございます。

しかし、冷えた部屋でのパソコンを使ったデスク作業よりはるかに体に良い感じなんですね。

そして昨日は、その作業報告書を提出しますと実習生に振る舞うスイカの買い出しを頼まれました。

現時点で40人ほどでしょうか。予算一万円でと依頼された訳でございます。

スーパーに行けばあるのは当たり前なんですが、高い上に鮮度は落ちる。

なので、地元の野菜販売店を探しました。

1店目は「みずほの里」。立派で美味しそうなんですが1個2500円。悩みつつ次に。


JA谷田部に行って見ましたら、1000円代のがありました。「祭ばやし」と言う地元の品種なんですね。


奥の大きいのは2900円なので、大きいのは「みずほの里」の方が安いと分かりました。

昔サイズのを6個買って9900円。

ミッションを果たして帰還した訳でございます。

う〜。私は何者なのか?と言う疑問がふと頭をよぎります。


妻作のめちゃ美味い梅干しが入ったお弁当を頂き、午後の作業はと言いますと…。


トイレの洗剤補充に、清掃用具の整美でした。

手袋、雑巾、モップ、ホウキ、チリトリを5階から整美した訳です。

汚れを取るものを綺麗にする。

日本を学んでもらうなら、そこからだと思います。

なので頑張りました。

モップの換え糸の交換は、結構面倒です。西洋ホウキにはホコリと髪の毛がびっしり着くので、取らないと汚い。雑巾も良く洗わないので汚い。

とにかく汚い訳です。

それを汗まみれになりながら綺麗にして整美する。

綺麗にされていたら、少しは感じてもらえるかな~なんてやってましたら「先生!」と女性の実習生に声を掛けられました。

「先生、これどうぞ。」と差し出されたのが


ベトナムのインスタントコーヒーでございます。


「えーっ。私に?」と言うと「はい!」と言います。

「ありがとう!」と汗まみれの笑顔で受け取りました。

ベトナムのコーヒーを試しに飲んだ事がありましたが、めちゃくちゃ甘くて一口でギブアップした思い出が一瞬よみがえりましたが、それ以上に心を頂いた事をとても嬉しく感じました。

あ~、俺たちは労働者として同じ仲間なんだよな、とも思います。

大量の汗を流しながら、みんなのために働いている事に対して、ありがとう!の気持ちを表してくれたのだと思います。

妻は、宅急便の人が来ると必ず「お疲れさまです」と飲み物を渡します。

同じ労働者の仲間なんですよね。

豊かではないから遠い日本に働きに来る。でもその心が貧しい訳ではありませんね。

今日は、その実習生たちにスイカが振る舞われる訳です。

美味しいスイカである事を願う私であります。

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