辻川慎一つくば便り

混沌としていくからこそ。

生命の働きとは、混乱に向かう世界を絶えず整理して行く事にあると言う。

あらかじめ綺麗なところに住むと言う事でく、混沌の中に美しさを見出し、整理して行くと言う事かも知れない。

つまり、あらかじめ整理されていないと言う事に不満を言い、憤ると言う事では無い。整理して行く努力こそが、生命の存在そのものの意味ではないか?

一人で生活する様になり、そんな事を思ったりする。


朝3時の朝食。ぬか漬け、ネギ納豆、作り置いた昆布の佃煮、キューイフルーツ。


自律神経のリズムが乱れると睡眠を含めてガタガタになり、心臓にも負担をかけ続けると言う。

その整理をするのが朝にあると言う。睡眠時間は5時間に満たないのだが、仕事に集中し、日常生活を送れているのは朝のルーティンにあるかも知れない。

朝食を作り、頂く。気持ち良く運動をする。トイレに行く。風呂に入り、ひげを剃る。癒しの音楽を聞きながら、目をつぶり休む。それから仕事に向かう。

その繰り返しなのだが、それが自律神経失調に人知れず苦しんで来た私の自然な行為であったのかも知れないと思ったりする。年よりも若く見られる要因なのかも知れない。


腹筋100回、腕立て50回、スクワット20回、足踏みマシン1000回、柔軟体操を毎朝。2日に一度は無理の無い筋トレ。


若い時のイメージがあり年を否応なく感じるが、70近くになっても細マッチョ体型は維持出来ている様だ。

混沌に向かう肉体の整理の努力かと思う。


週末の今日は大型バスの運転。まだまだだと思っているのに、外国人の青年の研修指導担当を命じられた。


努力家で、頭が良く、バスの運転も今まで「指導」して来た中では一番の出来だと思う。

技能実習制度一級の認定がまだ来ないので、研修と言う形になっている。

「俺に教える事は無いな。完璧だよ。」と言いつつも、運転を見ながら事故から身を守るためのアドバイスはした。言わずに後悔した事があったからだ。

今日は、せっかく一緒なので家の近所のスリランカカレーのランチに誘った。

料理のおすすめや材料などを聞きながら頂けるのだから、なかなか無いチャンスだと思う。

お店のおすすめ「まかないカレー」が美味しそうだと一致。彼は辛めを、私は辛く無いのを頼んだ。慣れない辛さで味わうどころで無くなる事を経験したからだ。

いやぁ、一つ一つのトッピング料理を含めて全てが美味い。唸りながら食べていると辛く無いのを選んでも汗が出てくる。

彼は「手で食べても良いですか?」と聞いてから、手を洗いに行き食べ始めた。「こうやって混ぜて、さらにカレーをかけると美味しいのです。」と見せてくれる。「右手なんだよね?」と聞くと「はい。左手は使いません。」と言うので、左利きの私はスプーンで混ぜて見た。なるほど、味が複雑になり深みが増す。


彼おすすめのデザート「ワタラッパン」も頼んで見た。


私が「甘過ぎず美味いね。」と言うと「これは冷蔵庫に入れておいたものだから、固くなっている。出来たてはもっと美味しい。」と言う。

彼のおすすめだから「こんなもんじゃ無いのです」と残念だった様だ。

お会計も、誘った私が持つと言っても出そうとする。「正式に運転士になって給料が上がったらで良いよ。ジャパニーズスタイルさ。」と言うと店主さんが笑う。「そうなったら、今度は私がごちそうします。」と当たり前にしない青年だった。

外国人も日本人も無いと思う。人として対等であり、礼儀が大事なだけ。結局は心と心でつながれるか。それだけだと思う。料理もまた、その人たちの文化。どちらも味わえて、幸運だったと思う。

彼が見ている前で、運転を見せるのはプレッシャーがあるけれど。

混乱と混沌になりがちな金曜渋滞の中で、彼に私の運転を見られる。これはこれで試練だが、大型バスと言うのは、何気にそれを整理しながら走っていると思う。

自分の事情だけに囚われず、周りの安全に配慮できて本物なのだと思う。言わば、道路の自律神経である。

その混雑を無事に越えられたら休みになる。

心を据え直して頑張りたい。

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