辻川慎一つくば便り

諸行無常に一期一会

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」

秋も深くなるにつれて、寂しさと虚しさもどうにも深まって参ります。

おまけに、今日は大型バスの夜間運転。不安感も湧いて来る。

そんな昨日、送迎している工場での待機時間に気分転換に一服しようと歩いておりましたら、構内で交通整理をしている青年に声をかけられました。

派遣運転士として工場に通っていた時に知り合った青年でした。

「しばらくですね。」と言うので「私の方は、毎日くらいに見ていますよ。」と笑顔で話しました。「変わりないかい?」と聞くと「去年の11月に結婚しました。」と言う。

「いやぁ。それはおめでとう!まだ実家にいるのかと思っていたよ。」と言うと「土浦のイオンの近くのアパートにいます。」と言うので「そうか〜。花火が良く見えるね。」と返しますと「はい。見えます。」と言う。「良いところだね。お幸せにね。」とやり取りを致しました。

大手スーパーに就職し、あちこち遠くに行かされて「給料は安いですが、こちらの方が働き安いです。」と言っていた事を思い出しました。紫外線に弱いとも言っていて「サングラス禁止なんです。」と言うので「色付きでないUVカットメガネもあるよ。ちゃんと防御しないと後が大変になる。自分で守らないと誰も守ってはくれないよ。」とそんなアドバイスをした事もありました。ちゃんと顔を覚えていてくれたのです。

私の方は、彼の名を聞いて忘れてはおりません。見かける度に元気でやってるかなと心配しておりましたので、結婚したと嬉しそうだったので良かったと思った次第です。



「一期一会」と言う言葉があります。茶道から来た言葉の様ですが、「諸行無常」の世界と言う認識があって生まれた様に思います。


「一期一会」とは、「人との出会いや物事を行う機会は生涯で一度きりであり二度と同じ機会は訪れない、だから一度きりの機会を大切にせよ」という意味で用いられることわざ。なんですね。

人との出会いだけでなく、何かをする事も二度と同じ機会は無い。今日が二度と来ない様に。だから大切にしようって事なんです。

そうするかどうかは自分次第。永遠に続くかの様に誤解していたり、自分の都合ばかりに囚われていると大切な人や機会を失い続けると言う訳です。


(スーパームーンは曇り空で見えませんでしたが、今朝は明るい月に見送られて出勤致しました。)


そう考えて見ますと、今日の大型バスの仕事だって一期一会。明日は分からないし、今日は二度とは来ない。

やっぱり丁寧に、大切に向き合う事だよな〜って思い直しました。元気で運転して、色んな人たちと出会いながら仕事ができる今日の掛け替えの無さ。

茶道をやった事はありませんが、一瞬一瞬に誠意を尽くすだけだなって思い直しました。

先人たちは、そうやって無常を超えて来たのですから。


今日の一期一会。虫食いだらけのチンゲン菜「100円」 。売れないからの値段かと思いますが、無農薬だからの虫食い。嬉しい私がおります。


人だけでなく、出会いと言うのが私たちの日常ですね。残念だったのは、レジの方がポイントカードを投げ返した事。謝りはしましたが、目は違うところを見ておりました。

当たり前の事でしょうけど、誰しもが、一期一会を大切にできる訳では無い。かく言う私だって失礼だったよな〜って思いましたので。

まあ、色んな事をやり、色んな経験をしてようやく辿り着いて来た境地であります。

さて、金曜日の夜渋滞に自分自身の誠意を尽くせる様に臨んで参ります。

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