辻川慎一つくば便り

踏み込みゆけば後は極楽

どうも60を越えてからとても嫌な目にあう事が多い。

まあ、それもこれも自分の在り方が招いた事でありますので、受け入れて行くしかありません。

ところでまた、その度に新たな出会いがあり、私を捨て置かない人が現れるのですから、そんなに間違ってもいなかったのかな?とも思ったりも致します。

なかなか人生と言うのは不思議なものでございます。

「理屈ばかり得得としゃべる人は、共に語るに足りない。合理的な事ばかりで世間は動いていないからである。」

ちまちました嫌な事があると空を見上げたり、気宇壮大な人の語りを読み直します。


昨日の仕事上がりには「三日月」が見えました。「新月」でもあり、新しい事の始まりの象徴であるとの事です。



乗務で研修会に出られなかった社員の分のお弁当が渡されました。


市販のお弁当はほとんど食べず、夜は野菜で済ませているのですが「ありがとうございます。」と点呼の方に御礼をしました。

点呼の人が買った訳じゃないだろう!なんて無粋な事は思いません。傷まない様に冷暗所に置いてあったのを持って来てくれたのですから。

すると「辻川さんのお陰で会社が大きくなったからね。」なんて言う。昔組合役員をしていた人で、私を良く知っている人なのであながち冗談でもない言葉でした。なので改めて「頂きます。」とお辞儀した次第でした。

そのお弁当を頂きながら、いつもの様に軽く寝酒を頂きながら、勝海舟伝の続きを読みました。

「切り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ 踏み込みゆけば後は極楽」

と言う彼の句がございました。

まあ、私も彼ほどではありませんが、命がけで単身敵陣に乗り込んだ事が何度もあった事を思い出しました。

地獄に怯まず、踏み込んでゆくところに極楽がある。
あ~、確かにそうだったかも知れない。怯んだのは数が頼みの相手の方だった。そして、相手の方に人として尊敬されていた事が分かった事もありました。

そう思えば、ちまちました卑小な心の人たちに囚われてはいけないなと思ったりもします。

やって来た事が違う。理屈なんてのを越えた、非合理な世界を踏み越えて来たのですから。

勝海舟が残した言葉に共鳴し、自分自身を見直す訳があるのですね。

あなたの存在はそんなに小さなものでは無かったろうと、何があろうとも大切に思ってくれる人たちの思いを思うのです。

記録的でかつてない暑さが続いております。理屈なんかでは説明できない世界ですね。

身体が弱ければ、精神と根気を有する事はできないと勝海舟も言います。

弱ったところに、悪さもはたらくのは、病も人も同じかも知れません。

どうも息子を亡くした衝撃で、弱っていた。老いても来た。その隙に様々な悪さが忍び込んで来た様です。まあ、それも世間なんですね。

地獄にも怯まずに踏み込んで行く。その生き方は、私の中に残っている。散々地獄の思いをして来たのです。

極楽を目指すのみです。



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