辻川慎一つくば便り

「鉄人」と言うウソ

古いキャッチフレーズかも知れませんが「24時間闘えますか?」とか言われました。「鉄人」なんてことは今でも言いますよね。本当に24時間闘い続けていたら、人間は壊れるか死にます。永遠に生きられる「鉄人」もいません。これを、幻想と言います。

さてロシアでは、鉄人を「鋼人」と表現し「スターリン」と言う。自らをそう名乗り、恐怖の独裁支配を正当化した有名な方がいました。

かつてアメリカのレーガン大統領、日本の中曽根首相とならんで労働組合を潰し民営化を進めた英国の首相サッチャーは「鉄の女」と言われました。

まあ、要するに自分を「鉄人」なんて言うやつはウソつきで危ないから信じてはならないと言うことです。


(「霞ヶ浦総合公園」にある「ネイチャーセンター」です。大雨の中、無料で楽しめました。)


私の父も若い頃は「鉄人」みたいな生き方でした。60キロの荷を担ぎ、炭鉱ではハッパ(ダイナマイト)かけの名人だったと聞いてきた。ビール瓶の栓は、歯で開けるほど歯も丈夫でした。

中学を出て直ぐに鉱山に入り、下3人の兄弟を高校にやりました。弱音を吐いたら生きて行けない。腰が引けたら逆に危険で、死ぬ。そう言う世界を生きた労働者なんだと思います。

これは「鉄人」の世界の話ではなく、そう生きなければ、行き抜けなかった労働者の世界の話だと思うのです。


(土浦亀城公園の東櫓から城跡を見ました。博物館とセットで大人105円でした。)


落盤で骨折した時以外に、医者にも行かないで来た父も85才。体調を悪いのを我慢して死ぬ寸前まで行き、ペースメーカーで生きている。昨年スズメバチに刺されたのに、やはり医者に行かずに腫れ上がり、全身に湿疹が広がりました。

弱音を吐かないことが、生きる術だった時代が終わってもなかなか変わることが出来ないのですね。頑丈だったことが裏目に出て、歯も全て抜けてしまった。そうなってから「歯は大事にしろ。」と私に言います。


(夕食は、たこ焼き風イカ焼きでした。)



(「豆乳マヨネーズ」でハートマーク。イカ焼きでも愛を伝えられます。)


人を人とも思わない「鉄人」話に引きずり回されて、苦しむのは結局労働者です。自死した息子は、むしろ真っ直ぐに「鉄人」の様に生きた私を見て、生きて、力尽きたのだと思う。私自身が、時代遅れの真っ直ぐなんだと気付かなかった。

さて、これだけ自粛して、帰休したり、待機したりしてもこの社会が維持されている訳は何でしょう。


それだけの社会的蓄積を労働者が生み出してきたと言うことではないでしょうか?

しかし、生きた労働者が疲労やストレスを蓄積し非人間的生き方を続けるならば、待っているの運命は死ぬか、一生動けなくなるかです。

労働者が人間として生きるために、生き方や見方を根本から変える時代が来ているのではないですか?炭鉱労働者だった父親、国鉄労働者になった私、そして非正規を生き、死んだ子供。労働者三代を見つめながら、私は深くそう思います。


(JRと労働運動の後輩が送ってくれた身にしみる一言です。)

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